等々力渓谷公園を散策|デート向きとか夏は涼しいって本当?【東京・世田谷区】

落ちたら大変な柵のない小さな橋

東京都世田谷区にある等々力渓谷公園(読み方、とどろきけいこくこうえん)を散策してきた。

デートや散歩コースとして取り上げられることの多い本スポットだが、実際のところどうなのか、確かめてきた。

また、周辺スポットについても取り上げるので、等々力渓谷公園の散策の後に何をする?のヒントになればうれしい。

等々力渓谷公園を散策|デート向きとか夏は涼しいって本当?

2019年5月23日(木)の気温。渓谷入口に設置された温度計によれば、渓谷内外の温度差は3.6℃。確かに、渓谷に入る前後で体感温度も異なり、ほのかに涼しい。初夏の気候なら、ある程度さわやかに散策できた。

渓谷内外の気温が表示された案内板

続いて真夏日だった2019年7月31日(水)の気温。気温差4.8℃!確かに、炎天下の街中よりはよっぽど気温は低い。…しかし、それでも27.6℃というのは決して「涼しい」と言える温度ではない。川の水に手をつけても水道水のようにぬるいし、渓谷内も汗が引くような涼しさではない。

渓谷内外の気温の比較ができる温度計

渓谷というと秋川などの「渓谷美」を想像しがちだが、そこは23区。水は思ったほど透き通っていないし、ガチガチに護岸された渓谷からは「渓谷美」は感じられない。

まっすぐに続く護岸された渓谷

等々力渓谷そのものは期待し過ぎは厳禁だが、実は周辺には見所が点在する。等々力不動尊は、まるで崖の上に立っているかのような場所にあり、このような景色を望める。

展望台の先に見える緑

崖に立つような等々力不動尊山門を見上げる

また、渓谷沿いには起伏を活かした日本庭園がある。

季節外れの紅葉と、竹の新緑のコントラストが美しい

また、電車移動にはなるが、最寄りの等々力駅から2つ先の九品仏駅にある九品仏も見ごたえがある。23区のお寺としては境内も比較的広く、京都の古刹のような雰囲気だった。九品仏の様子は本記事の終わりのほうにリンクを貼っておく。合わせて参照されたい。

木々に囲まれた立派な山門

さらに、自由が丘や二子玉といった定番ショッピングスポットも、電車を使えば近い。そういった意味で、等々力渓谷は自然に触れたいシニアから、デート目的のカップルまで、人を選ばないスポットと言えるだろう。

また、いつもは地味な等々力渓谷公園だが、秋には紅葉し、とくに等々力不動尊からの眺めはなかなかの絶景となる。

また、一駅となりの九品仏浄真寺は、京都顔負けの色・数の紅葉が境内を彩り、都内の紅葉スポットとしては、個人的には最高峰レベル。

ということで、等々力渓谷公園界隈を散策なりデートするなら、断然、秋がオススメではある。秋に等々力渓谷を散策した様子は本記事の終わりのほうにリンクを貼っておく。合わせて参照されたい。



等々力渓谷公園の散策の様子をもっと詳しく!

それでは、等々力渓谷公園の様子を詳しく見ていこう。

等々力駅から3分。アクセスは良好

等々力渓谷への行き方は簡単。東急大井町線の等々力駅から渓谷入口まで徒歩わずか3分。駅前の様子は御覧の通り、何の変哲もない道路だ。本当にここから3分のところに渓谷なんてあるのか。

等々力駅前の道路

踏切とは反対側に通りを少し進み、スーパーを通り過ぎたら右に曲がり、小道に入る。すると…

通りの右手には渓谷へと続く細い路地
秋川渓谷入口

橋があり、下に降りる階段がある。ここが等々力渓谷遊歩道のスタート地点だ。

低い鉄柵で囲まれる橋

橋の入口から伸びる小さな階段を下りていく

橋を降りた眺め。ちなみに、昭和の初め、付近に広大なゴルフ場があったことから、この橋はゴルフ橋という名を持つ。

下から見上げた赤く塗られた橋

渓谷内の様子

水は少し白濁しており、お世辞にも清流とは言い難い透明度だ。なお、行き帰りで水の透明度が違っていた。水流をどこかで調節しているのだろうか。

白濁した川

木々は高く、鬱蒼としている。それがまた涼しさに繋がっているのだろう。また、高い木によって生活感のある民家が隠されているのは良い。

鬱蒼とした渓谷沿いに平行して整備された遊歩道

上を見上げると木々が空を覆う

このように、ちょっとした滝みたいになっていると、水の音が気持ち涼しげではある。

ちょっとした段差になって滝のようになった等々力渓谷

所々に橋が架かっており、対岸へと移れるものの、遊歩道は片岸にしか整備されておらず1本道だ。

川に掛かる小さな橋

橋からの眺め。場所によって水の透明度が違う。ここは比較的透明なほうだが、うっすらと白んでいるように見える。また、渓谷と言えばイワナやマスのイメージが強いが、メダカのような小さな小魚を除き、大きな魚影は見当たらなかった。大型の魚はいないのだろうか。

橋からの様子。少し濁っている気もするが、川底が見える

大きな橋の下をくぐる。

渓谷にかかる緑色の大きな橋

さらに進むと両岸だけではなく、川底も人工的になってくる。

石が不規則に埋め込まれた人工的な川底

平日にも関わらず、人は多い。

新緑が水面に映り込む流れ

こんな「押すなよ…絶対押すなよ…」的な危なっかしい橋があり、川の水に手をつけられる。夏場はぬるい。

細くて落ちそうな架け橋

手水舎に映り込む緑もまた美しい。

参拝者が手を清める手水舎(ちょうずや)。水面には新緑

橋までやってきた。渡れば等々力不動尊、渡らずに進めば右手に日本庭園がある。

木製の橋

【等々力不動尊】崖の上に立つお寺

橋をわたると、稲荷大明神の小さな祠があり、

川沿いに佇む小さな祠

その隣には湧水したたる小さな滝が流れる。

等々力渓谷の湧水

すぐ近くに甘味処があり、その横の急な階段を上っていく。

茶屋の脇の階段

等々力不動尊に到着。階段に隣接し、崖の上につくられたような迫力ある入口。

そびえ立つ山門

 

等々力不動尊の山門

入るとすぐに本堂の前に出る。

右手に絵馬がたくさん掛かった本堂

振り返り、入ってきた建物(山門なのだろうか)を眺める。特徴的な形をしている。

新緑に囲まれた山門

この山門の舞台になっているような所へ上がることができる。

山門横の小高い舞台に上がるところ

上がると、眼下には緑が広がり、ここが渓谷の上であることを実感できる。

小高い舞台から新緑を見下ろす

一面の木々

ちなみに、この眼下に広がる林には降りることもできる。ただ、何があるわけでもない。

鬱蒼とした林

境内はこぢんまりとしている。

木々に囲まれたこぢんまりとした境内

これで恋愛成就のご利益でもあれば、なおさらデート向けになるのだろうが、そのようなご利益は確認できなかった。祀られている不動明王は、一般的には出世や商売繁盛のご利益。

木々に囲まれた境内

渓谷に面していることもあり、自然豊かな環境ではあるが、反対側の山門より一歩外に出ると、

通り側の山門

目黒通りが走っており、ごく普通の街並みだ。こんな所にこのような渓谷やお寺があるのだから驚きである。

広い通りにはマンションなどが立ち並ぶ

【日本庭園】渓谷沿いの小さな庭園

等々力不動尊を後にし、来た道を戻って渓谷の対岸にある日本庭園にも行ってみた。

竹やカエデの新緑に彩られた庭園入口

昭和48年につくられた庭園だそうで、比較的若い庭園だ。こぢんまりとしているので、散策自体はすぐに終了する。

竹や木々が生える庭園の様子

夏場は暑い。

石灯篭や池

再び渓谷をたどって等々力駅へ戻る。

緑に囲まれほの暗い遊歩道

正直、東京都下や都外の方が無理して訪れる場所では無いと思う。そうした地域ならば、等々力渓谷よりよっぽど豊かな自然が間近にあるだろう。都心在住の方が手軽に散歩を楽しむということなら、オススメのスポットではある。

秋の等々力渓谷

個人的に、等々力渓谷のベストシーズンは紅葉の時期だと思う。等々力渓谷・等々力不動尊はもちろん、近隣の九品仏で素晴らしい紅葉狩りができるからだ。。

とくに、等々力不動尊や日本庭園などが見事な紅葉に包まれる。崖下に広がる紅葉はなかなかの絶景。九品仏にくらべて人も少なめなのも良い。

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等々力渓谷の紅葉2019

周辺スポット

等々力渓谷の散策・デートだけでは恐らく間が持たないだろう。ショッピング目的なら二子玉川や自由が丘が近いし、電車を使って武蔵小山駅まで行けば、日本有数のロング商店街も散策できる。

また、自然を楽しむなら、九品仏や林試の森公園などの散策も合わせてみては。

九品仏浄真寺

九品仏の見事な五重になった石灯篭

電車移動にはなるが、等々力渓谷からは近い。23区とは思えないほど、お堂がいくつも立ち並ぶお寺。夏場はとても暑いが、秋には紅葉が境内を彩り、見事な景観に変身する。

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九品仏の紅葉2019

林試の森公園

林試の森公園の紅葉2019

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写真左、出口の見えないアーケード、右、戸越銀座と書かれたアーチ

田園調布駅・多摩川駅界隈

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アクセス・所要時間など

アクセス
東急大井町線「等々力」下車 徒歩3分

歩行時間(施設見学時間含む)
約1時間10分

費用
無料

飲食
等々力渓谷や等々力不動尊には、座れる場所が点在している。ただ、人も多く、弁当を食べるには少々落ち着かない。また、等々力駅周辺に飲食店は多少あるが、等々力渓谷は駅に近いスポットであるため、等々力駅周辺での飲食にこだわらず、ほかの駅に出て飲食することも選択肢に入れて良いと思う。

地図

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