東京都大田区にある田園調布駅、多摩川駅周辺を散歩してきた。
高級住宅街のイメージの強い同地域だが、「豪邸以外に何がある?」について、実際に歩き回った様子をレポートする。
田園調布・多摩川駅周辺散歩「豪邸以外に何がある?」【概要】
田園調布、豪邸以外に何がある?結論から言うと、以下のとおり。
・坂がとても多い
ひたすらに瀟洒な豪邸が立ち並ぶのみ…
と思ったが、自然ゆたかな広めの公園が点在し、お散歩スポットとしてもなかなか興味深かった。
坂も多いので、とりあえず坂フェチな方は、一度は歩いてみても良いだろう。
電車を使えば自由が丘や等々力渓谷が近い。そこまで坂に興味は無いけど…という方も、ついでに散歩してみるのも一興。高級住宅街を歩くだけでも目の保養になる(笑)。
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田園調布・多摩川駅周辺散歩の様子をもっと詳しく【詳細】
それでは、現地の様子をもっと詳しく見ていこう。
田園調布駅の旧駅舎
美しい建物からは、そこはかとなくジブリ感が漂う。「関東の駅百選」認定駅らしいです。
ただ、こちらの建物、現在は駅舎としての機能は無い。
改良工事により1990年に解体され、2000年に復元されたもの。シンボル的な存在ですな。旧駅舎からの眺め。
本当の駅舎は隣。ホームは地下にある。
駅前の商業施設もシャレオツ仕様。
駅前には水辺が整備されていて、バラが咲いている。この時点ですでにブルジョワ感がスゴイ。
街の様子
田園調布駅の西側から見てみよう。道路が放射状&同心円状に整然と造られている。
う~ん、写真だと分かりにくい。
地図で見てみましょう。なんじゃこりゃ!大槻教授が目にしたら「プラズマの仕業ですね」とか言いそうなほどに幾何学模様みたいな道路。
なんでこんなに整っているのか?ルーツはイギリスの産業革命にある。
イギリスでは産業革命以降、労働者の労働・住環境改善のため、都会と農村の魅力を併せ持つ「田園都市」の建設が始まった。この考え方に着目したのが、実業家・渋沢栄一氏。
こうして田園調布は、日本初の住宅専用市街地として1918年から建設スタート。1923年に分譲が開始された。
住宅建設にあたっては、敷地と家屋の面積の割合、塀の立て方など厳格に基準が定められた。
というわけで、整然とした区画や街並みにはこうした歴史があった。
余談だが、村をまたぐ形で街が開発された名残りで、田園調布の北部は「世田谷区玉川田園調布」、南部は「大田区田園調布」と住所が分かれる。
街を歩いていて特に目につくのが、高級住宅街の三種の神器。
・立派な外壁
・セコム
私のクソ狭い家の100倍くらいはあろうかという豪邸を横目に、資本主義の風にふかれつつ散歩ができる。
田園調布駅の東側は商業地区。お店が散見され、区画も西側ほど特異なものではない。
ということで、一般的に高級住宅街としての田園調布は駅の西側がイメージに近いかも。
オーケー、駅の東はお店ゾーンね!と油断していると、東側にもチョイチョイ豪邸や高級外車が登場し、「すみませんでした!」という気持ちになる。
田園調布エリアのもう一つの駅・多摩川駅界隈も、基本的に閑静な住宅街だ。
とにかく、ガラの悪い要素が見当たらない。きっと、ご子息ご息女も、ご両親のことを「ママ、パパ」と呼ぶに違いない。少なくとも、我が家のように「母ちゃん、オッサン」と呼ぶことはまず無いと思われる。
田園調布駅や多摩川駅界隈を散歩していると、とにかく坂によく出くわす。
坂、坂、坂。
坂フェチの方は気持ちよくお散歩できる。
街の雰囲気を概観したところで、そんな田園調布界隈のスポットを色々と巡ってみよう。
宝来公園
街の開発に際して、武蔵野の景観を残すため整備された公園。約70種1500本の樹木が植えられている。
まぁ、近所のちょっと広めの公園といった風情で、際立った特徴があるわけではない。
しかしまぁ、高級住宅街のど真ん中にあって「宝来公園」て。掘ったら金塊とか出てきそうなネーミングですな。(掘ったらダメ、絶対)
急坂
坂が多い田園調布を代表するような「急坂」。坂の名前がリアルに「急坂」なんです。
急な坂だから「急坂」って…。ストレートすぎ!
坂にあるイボイボからも勾配が伝わってきます。
まぁ、百草園前の坂ほどのインパクトはないかな。
照善寺
ちいさなお寺さんなんですが、
お寺の前に水路が流れていて、
鯉がクッキリと見えるぐらいの透明度でびっくりした、という話。南多摩エリア顔負けの水の綺麗さ。湧水ですかねぇ?
多摩川玉川公園
たまがわたまがわこうえん?…否、たまがわぎょくせんこうえんと読みます。
広大な河川敷を歩けます。
多摩川台公園
公園内に10基もの古墳があり、古墳の展示室もある。郷土博物館の類が好きな方はぜひ。
紫陽花の名所なので、梅雨時期の訪問も良い。
多摩川浅間神社
高台から多摩川を一望できる眺めの良い神社。シン・ゴジラのロケ地としても有名。
田園調布せせらぎ公園
起伏のある園路と背の高い木々がピクニック気分を誘う公園。
森が窓ガラスに映り込む「せせらぎ館」は必見。隈研吾氏設計のシャレオツ度の高い建物だ。
出世稲荷神社
出世とは無縁な立ち位置にいる私ですが、名前にひかれて参拝。
神社の間隣には小さな児童公園がある。こんなブルジョワな住環境のなか、出世稲荷さんの隣で遊んだお子さんは、将来年収3000万くらい行くんじゃないか。
そのときは私を雇ってください、と出世稲荷さんに祈願しときました。
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周辺スポット
下記スポットにも合わせて行ってみては。
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地図
※実際歩いたコースと若干異なる。