玉川上水緑道を散歩しまくって何があるか徹底レポートする

玉川上水と新緑

東京都民なら一度は耳にした事があるであろう玉川上水。

緑道として整備されたコースだけでも長大だが、その周りには何があるのか。散歩しつつ、周辺スポットも訪ねてみた。

※新たな区間を散歩し次第、追記予定です。

玉川上水とは【超ざっくり歴史】

玉川上水とは何か、5行で説明しよう。

  1. 江戸の人口爆増、飲み水不足
  2. そうだ多摩川から水を引こう
  3. 農家の兄弟が約1年で水路を掘る
  4. 1653年、玉川上水の完成
  5. 兄弟は「玉川」の苗字をGET

羽村市から四谷まで、全長は43kmにも及ぶが、1653年当時、これを1年で掘りきるとか現代だったら確実にプロジェクトX放映案件。

しかし、実は現代では、流れている水は、すべてが多摩川から流れてきたものではない。

1965年に利根川の水が東京に導かれると、玉川上水は東京の中心部に水を流す役目を終えた。

で、上流部の一部を残して流れが途絶えていたが、清流復活を望む声が高まり、1986年から高度処理された再生水が流されることとなった。

そんな玉川上水について、上流部から順にレポートしていく。

玉川上水緑道散歩【羽村駅~福生駅】

玉川上水のスタート地点を歩くコース。JR青梅線の羽村駅から福生駅を4km弱歩く。

桜が見事だが、それ以外は普通なコース

一帯は桜の名所であり、ちかくには関東最大級のチューリップ畑もある。なので、春に訪ねるのがベストだろう。

春には羽村取水堰付近の景観が見事だが、そこを過ぎればいたって普通の眺め。羽村堰をのぞいて、周辺には目玉となるスポットは特になかった。

羽村取水堰

羽村取水堰全景

その名のとおり、多摩川から水を取るための施設。

玉川上水に沿って200本もの桜が咲き、祭りが開かれる。

玉川上水のスタート地点

根がらみ前水田(羽村のチューリップ畑)

手前がオレンジ、後ろがピンクのチューリップ畑

玉川上水沿いではなく、ちょっと寄り道する形となるが、春には大規模なチューリップ畑が出現。ぜひ合わせて見ておきたい。

羽村チューリップの様子

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手前にオレンジ、後ろにピンク、右手に菜の花

福生の多摩川沿いの桜

まっすぐ続く桜並木

春の時期、羽村堰から玉川上水を辿るなら、ついでに福生市の多摩川沿いの桜並木に寄り道しては。かなり解放感のある長い桜並木を歩ける。

福生の桜並木の様子

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左手に桜並木、右手に多摩川、空は青空

地図

玉川上水緑道散歩【西武立川駅~玉川上水駅】

続いて、上流部である西武拝島線の西武立川~多摩モノレールの玉川上水駅間を5kmほど歩く。

単調で長く見所は少ないコース

この区間は、ご近所さんのお散歩コースとしては申し分ないのだろうが、遠方からの散策目的では微妙かも。

ロングコースのわりに、見どころが少ない。

ガチガチに護岸され、風情は少なめ。より下流域の小平市側のほうが、土むき出しの岸で自然を感じられる。ただ、さすがに上流部とあって水は透明で綺麗だ。

橋の上から見た玉川上水

遊歩道は未舗装の部分もあるが、

土の遊歩道を木の根が這う様子

舗装された道を歩く場面もある。また、川沿いが土手のようになっており、肝心の川が土手に遮られて見えない場所を歩くことも多い。

土手に阻まれ見えない玉川上水

コース全般にわたって、延々と鉄柵がこのように続いている。この鉄柵がもう少し低ければ良いのだが…安全上やむを得ないのだろうが、正直眺めの邪魔になっている。

遊歩道の様子
鉄柵越しに見る玉川上水

コース上には木々が多いが、小平市側よりは少ない。直射日光を浴びる場面も多く、暑い日はしんどい。

玉川上水の新緑

遊歩道の隣は基本的に民家であり、隣を車がビュンビュン通るので、落ち着いた散策は期待できない。眺めが単調な上に長く、途中にトイレも無いのが厳しい。

玉川上水沿いの集合住宅

コースの所々でゆったりとした畑に出会うことができる。畑の数は少ない。

広々とした畑

阿豆佐味天神社・立川水天宮

阿豆佐味天神社・立川水天宮

玉川上水からは少々離れるが、徒歩で寄り道できる範囲。境内社が多いが、境内はそこまで広くはない。(参考記事

砂川水衛所跡

途中、玉川上水と残堀川が十字に交わっている。上水と川が交わって、一体どうなっているのかと思いきや、工事によって何と残堀川の下を玉川上水がくぐっているという。ふせこし(サイホン)工法と言うらしい。

残堀川

水衛所(すいえいじょ)跡とは、江戸時代、玉川上水の管理を行っていた「水番人」が常駐していた場所の跡。落ち葉やゴミの処理は現代でも行われている。江戸より300年以上、落ち葉を取ってる訳ですな、ご苦労様です。

残堀川をくぐる玉川上水

玉川上水緑道公園

玉川上水の暗渠の上に築かれた小さな小さな公園。

トンネルへと入る玉川上水

特徴ある景観、というわけではない。ただ、下に玉川上水が流れてますよ、という公園。

玉川上水の上の小さな公園

地図

玉川上水緑道散歩【玉川上水駅~一橋学園駅】

中流部となる多摩モノレール玉川上水駅~西武多摩湖線の一橋駅間の6.5kmほどを歩く。

まずは現地の雰囲気をダイジェスト動画で。お時間に合わせてお好きなほうをどうぞ。(上…約4分 下…約1分)

周辺スポットが充実したコース

コースの最初と最後は各10分弱、直射日光にさらされるが、それ以外はひたすら木陰。クヌギやコナラなどの高い木々に覆われる。そのため、35℃ほどの真夏日でも「涼しい」とまでは言えなくても、滝のような汗はかかずに済む

また、上流部と比べて上水に沿ってバラエティに富んだ施設が点在し、見どころが多いのが魅力だ。

さらに、コースの西端からは多摩モノレールで立川、コースの東端からは西武線で国分寺にアクセスしやすく、立川の各種スポット国分寺の各種スポットの観光、散歩につなげやすいのもgood。多摩モノレール沿線のスポット巡りと合わせてもいい。

道は基本的に舗装されておらず、ときおり木の根が凹凸をつくっているが、おおむね平坦で歩きやすい。

V字に切り立った崖の下を水が流れ、川幅も狭い。そのため、緑道を歩いている分には、実はあまり川の流れを見られない。

所々にかかる橋の真上まで来ると、流れを確認することができる。この写真のように、コンクリート護岸されていない場所も多い。

ただ、コースの隣は基本的に住宅街が広がり、自然の真っただ中、という雰囲気ではない。

全長6.5kmほどのコースだが、途中に公園や見学スポットが点在しているため、トイレにあまり困らないのは地味にうれしい。

また、コース途中には西武国分寺線が縦断しており、疲れたら途中で切り上げて鷹の台駅から帰ることもできる。

それでは、多摩モノレール玉川上水駅側から順にスポットを見ていこう。

小平監視所

玉川上水駅から歩いてすぐ。多摩川から流された水は、ここでいったん暗渠に消え、東村山浄水場へと送られる。

つまり、ここより下流部は、多摩川からの直接の水ではなく、高度処理された再生水を使った水となる。

上水小橋

水面まで降りていける、玉川上水では珍しいスポット。玉川上水駅から10分ほど歩いてこの眺め。気持ちいい。

水に手をつけると、真夏日であってもなかなか冷たい。ただ、かすかに水に濁りを感じなくもない。

これより下流は多摩川からのダイレクトな水ではなく、高度処理水のためだろうか。が、まずまずのキレイさだ。

川越道緑地古民家園

川越道緑地古民家園

玉川上水からやや離れるが、十分に歩いて寄り道できる範囲内。

美しい庭に、6部屋ある大きな古民家が佇む。

川越道緑地古民家園の様子

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美しい線の引かれた石庭

こもれびの足湯

玉川上水沿いにある、小さいながらも無料の足湯

こもれびの足湯の様子

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こもれびの足湯

森田オープンガーデン

その名のとおり、一般人向けに公開された個人宅のお庭。

ここ、森田さん宅のお庭は、観光地だとか名所だとか、そういう括りで見てしまうと小ぢんまりとしたスポットなのかもしれない。

だがしかし、1000坪の庭を個人で管理しているのだ。猫の額のような部屋の管理・掃除すら超絶面倒くさがる私などはあと1000回転生しても絶対真似できない芸当。

そんなことより、どうですかこのジブリ感。

トトロのメイちゃんでも出てきそうな風景。

小ぢんまりとした規模が、逆にイイ感じに「箱庭感」を醸し出していて、ナウ風に言うとエモい(エモい言いたかっただけ)

4~5月には一面のカモミール畑になるのだとか。

写真映えするスポットは、結局、デカくて資本力のある企業が造り上げるスポットだけ-。そんな寂しい価値観に一石を投じる素敵な景観だった。

小平市中央公園

大人の散策という意味ではあまり見るべきものは無いかも。しかし、かなり駅近&自然多めのじゃぶじゃぶ池があるため、夏に子供と遊ぶ選択肢の一つに。

夏の小平市中央公園の様子

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小平中央公園ジャブジャブ池

小平市ふれあい下水道館

汚水がガッツリ流れる下水道管の中に入れてしまう珍しい学臭施設…否、学習施設。

大人が観ても面白いと思う。

小平市ふれあい下水道館の様子

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小平市ふれあい下水道館

いろりの里

いろりの里

高尾山の麓の料亭「うかい鳥山」を思わせる、雰囲気の良い庭付き料理屋…なのだが、一番の特色は、小型機関車が料理を運んでくること。

子供連れなら子供が喜ぶこと間違いなしだ。

小川水衛所跡

史跡好きならどうぞ。まぁ、夏場だとダバダバと音を立てて機構に飲み込まれる水の音が涼し気ではある。

平櫛田中彫刻美術館

平櫛田中彫刻美術館の外観

このコースの見どころの中で、もっとも一橋学園駅寄りのスポット。

平櫛田中(ひらくしでんちゅう)と読み、田中が姓ではなく名なのです。

正直、都心の美術館に比べればだいぶ小ぢんまりとはしてます。が、建物外観から想像したよりは広く、とくに夏の暑い時期などは室内で涼みつつ芸術鑑賞ができ、良い休憩になる。

お庭のこの巨木、平櫛田中氏が100歳のときに用意した彫刻用の原木だそうで。

庭に置かれた巨木の一部

100歳当時で、向こう30年間分の彫刻用原木を所有されていたという。「よーしこれであと30年は創作に打ち込めるで!!」…そんな100歳って…そんな人生って…羨ましい。

地図

玉川上水緑道散歩【一橋学園駅~小金井公園】

西武多摩湖線の一橋学園駅から小金井公園までのおよそ3.5kmを玉川上水に沿って歩く。

この区間は桜の季節がベストシーズン。

なぜなら、桜がある程度まとまって植えられているのと、ゴール地点が日本さくら名所100選の一つ、小金井公園なので。

それではさっそく歩いてみよう。

国土交通大学校

玉川上水に出るまで、国土交通大学校の横を歩いて行く。大学といえば文科省のイメージだが、国土交通大学校なる大学があることを初めて知った次第。

いわゆるお受験で入るような大学ではなく、国交省の職員や関連する公務員・団体職員の研修施設のようだ。

大仙寺

玉川上水からは少し離れ、住宅街にある。さくらとお堂のツーショットが素敵。

小平市鈴木遺跡資料館

こちらも玉川上水からは少し離れ、寄り道する格好となる。

昭和49年に小平市立鈴木小学校から石器などが大量に出土し、一帯は「鈴木遺跡」と名付けられた。

この遺跡は約3万年前の旧石器時代にまでさかのぼるといい、資料館では遺跡にまつわる各種展示が見学できる。

学校の教室一個ぶんにも満たなそうな、ワンフロアの展示だが、

狩猟用の落とし穴の復元展示や、

地層の標本展示などなかなか興味深い。

そう、この地層はレプリカではなく、実物だそうである。

実際の地層に特殊な「のり」をつけて布を圧着し、バリッと剥がす。それで地層の写しが布に転写されるというわけだ。勉強になります。

ちなみに鈴木遺跡は小学校の下に埋め戻されていて、遺跡そのものに立ち入ることはできない。

海岸寺と小金井桜樹碑

海とは無縁の土地なのに海岸寺とはユニークな名前だ。

入り口には小金井桜樹碑という石碑がある。

玉川上水のこの一帯は、江戸時代には桜の名所として名をはせた。

奈良の吉野、茨城の桜川など全国の桜名所から種苗を取り寄せ、玉川上水両岸の6kmにわたり植樹。その功績を称えこの碑が建てられた。

あの長~い目黒川の桜並木ですら4kmですからね、6kmというのは長大な桜並木だ。

行幸の松

一帯は、明治16年には明治天皇がおいでになられ、お花見をするほどの桜名所であった。

この松は、行幸の記念に植えられたもの。

名勝小金井の桜

大正13年には名勝にも指定されたこの一帯の桜ではあるが、種類としては山桜が多いようだ。そのため、ソメイヨシノのような華やかさはない。

また、樹木の老化や都市開発により、全盛期の景観からはだいぶ離れてしまっているだろう。

日本さくら名所100選に選ばれたのは玉川上水一帯の桜ではなく、すぐお隣の小金井公園。現代の玉川上水の景観は、「桜名所」や「名勝」と呼べるほどの眺めではないだろう。

小金井公園

小金井公園は桜の見本市?見頃や開花状況も解説

都内でもトップクラスの規模感の桜名所。また、30棟もの歴史的建造物を楽しめる江戸東京たてもの園も隣接する。

\ 詳しくはコチラ /

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