郷土の森博物館はプラネタリウムからレトロ建物まである「森の博物館」【東京・府中市】

郷土の森博物館

2020年2月27日(木)、府中市にある郷土の森を散歩してきた。

現地の雰囲気を、動画やたっぷりの写真とともにレポートする。

また、周辺スポットや合わせて訪ねたいスポットについても本記事後半で解説している。「郷土の森に行った後は何する?」のヒントになればうれしい。

※博物館本館について、天井改修工事につき、2020年10月~2022年4月頃まで閉館となる。プラネタリウムや屋外の園内散策は通常通り可能。

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郷土の森博物館はプラネタリウムから花や古民家まである「森の博物館」だ

まずは現地の雰囲気はこちらの動画をどうぞ。

府中市郷土の森博物館は、いわゆる普通の博物館とはちょっと毛色の異なる博物館だ。

屋内展示があるのは、まぁその他大勢の博物館と同じだ。

ただ、

  • プラネタリウム
  • 四季の花々、紅葉(特にアジサイと梅は都内屈指の規模感)
  • レトロ建築物の屋外展示が複数ある
  • 自然ゆたかで広大な園内

これらを全て持つ博物館となってくると、都内ではちょっと他に思いつかない

あえて言えば、小金井公園にある江戸東京たてもの園が、雰囲気的に少し近いかもしれない。

駅からは遠く、周囲に何も無い環境ではあるが、都心にはないゆったりとした空間を散策できる

できれば、2月の梅か、6月のアジサイの季節に合わせて訪れたい



郷土の森博物館の様子をもっと詳しく!

それでは、郷土の森博物館の園内の様子をもっと詳しく見ていこう。

そもそも郷土の森博物館とは?

1987年に東京都・府中市に開館した博物館である。

およそ14万㎡、東京ドーム約3個分の敷地の中に、市内にあった江戸~昭和初期の建物8棟を移築し、敷地全体で府中市の自然、地形、風土を表現している。

建物などは、敷地全体がかつての府中市のミニチュア版となるよう工夫され配置されている。

敷地を東西に横切る小さな崖を立川段丘崖(ハケ)に見立てて、その北側は町場や雑木林など、南側は水田、稲作農家、水車小屋などとなっている。

ということで、屋内展示物からレトロな建築物、自然の中の散策まで楽しめる博物館となっている。

そんな府中市郷土の森の見どころを詳しく解説していこう。

見どころ① 府中市の歴史に触れる博物館本館

博物館本館は入口からすぐのところにある。ここで府中市の歴史などが学べるのだ。

1階は、ミュージアムショップや喫茶コーナーのある、やや広めの空間だ。

また、1階では年2~3回ほど特別展が実施される。今回の訪問時は「ご臨終」展。…なかなかパワーのあるワード。

2階は常設展。府中市の歴史・文化・自然を学べ、国立や都立ならともかく、市立の博物館としては中々見ごたえのある内容だった。

常設展に入ると、まずは府中市の有名な「くらやみ祭り」についての展示が目を引く。

何だか学校の教科書に載っていそうな…。社会科見学をしているみたいで、ちょっと楽しい。

西暦700年代のエライ人、巨萬朝臣福信をモデルにつくられた実物大人形。手に持つのは「笏(しゃく)」で、昔のエライ人の正装のひとつ。NHKのおじゃる丸も持ってる例のアレであって、デカいガリガリ君の棒ではない。というか、妙にリアルな人形で若干ビビる。

そしてコチラが西暦750年頃の府中のあたりを復元したミニチュア。なんと、その広さは実寸で東西3.2キロメートル、南北2.2キロメートルの範囲にも及ぶ。今や北多摩地区有数の都市・府中も、かつてはナメック星と間違えるレベルで平原だったのですね。

時は流れ…。つづいて、江戸時代末~明治時代初頭にかけての府中宿の街並みのジオラマ展示。

精巧かつ、なかなか巨大なミニチュアで見応えがある。江戸時代版のシムシティ的な。

近代の展示も。

天井に届かんばかりの巨大な構造物。セイノカミといい、正月飾りなどを焼く魔除けの行事「どんど焼き」で使われていたという。

見どころ② リニューアルされたプラネタリウム

2018年5月2日にリニューアルオープン。1億個の星を投影でき、3等級以上の星については固有の色にまでこだわって再現。

ちなみに、1億ちかくの星の「色」まで再現したプラネタリウムというのは世界初だそう。

さらに、4Kプロジェクターも備え、高解像度全天デジタル映像も投影可能となり、国内最高水準のプラネタリウムだそうだ。

…と大仰な説明はさておき、プラネタリウムってよっぽど大好きな人でなければ、頻繁に見るものではないので、違いがあまり分からないっちゃ分からないですが…

見どころ③ 四季の花々(とくに梅と紫陽花)

さて、ここまでの内容を踏まえると、「ちょっと展示を頑張った市立の郷土博物館」といったカンジだが、郷土の森博物館が面白いのは、屋外に広大な敷地を持つところだ。

その園内では、四季折々の花々を楽しむことができる

とくに、早春の梅と初夏のアジサイについては、都内でも指折りの梅名所・紫陽花名所となっている。

梅と紫陽花、それぞれの季節に園内を散歩した様子は、下のリンクをご参照。

\詳しくはコチラ/

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写真左、ビール工場と試飲の様子、右、レトロな洋風建築の前のアジサイ
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府中市郷土の森の梅林

見どころ④ レトロ建築物の屋外展示

園内にはレトロな建築物が8棟、移築・復元されている。

順に見ていこう。

旧府中尋常高等小学校校舎

入り口から近い場所にある、1935年(昭和10年)に建設された小学校校舎。

いかにも昭和と言った佇まいで、中に上がって1階、2階と見学することもできる。木造の階段や廊下がイイ味を出していた。

旧田中家住宅

江戸後期~明治期に甲州街道府中宿にあった商家を復元したもの。明治天皇の兎狩りの際には、宿泊所として使われた。

向かって左側はレストランになっていて、うどんなどが売られていた。

博物館本館に江戸時代の府中の巨大ジオラマがあったが、今度はその建物の中に実際に入れるという、なかなかニクい演出である。なお、和室の一部は有料で貸し出しもされている。

蔵の中に入ることもできる。狭く急な階段を上って2階に上がると、気分は石川五右衛門状態だが、残念ながら小判は落ちていなかった。

御用だ御用だと岡っ引きとかが追いかけてきそうな風景。いや、だから小判は盗んでないっす!

旧島田家住宅

旧甲州街道沿いの薬屋さん。1886年(明治19年)から3年かけて建築された。

驚くのは、復元の際にも伝統的な工法をトレースして、同じく3年かけて復元を完成させたというところだ。現代の科学技術がありながら、真面目か、この博物館は。

こんな佇まいのドラッグストアが近くにあったら絶対行く。けれど、一店舗つくるのに3年かかってたのでは、全国展開は厳しそうですな。

2月ということで、中には雛人形が置いてあった。

旧府中町役場庁舎

1921年(大正10年)に完成した洋風の町役場。

今日日、こんなハイカラな町役場があるだろうか。新築すると、やたらゴツくて無機質になりがちな役所の建物だが、外側だけでもこんなルックスの建物にしたら、それだけで観光資源になりそうなものだ。

建物のすぐ近くに梅や紫陽花がまとまって植えられている。なので、見頃のシーズンには写真映えする画になる。

旧府中郵便取扱所(旧矢島家住宅)

1872年(明治5年)~1889年(明治22年)まで府中郵便取扱所だった。

ところで矢島さんとはいったい?はい、明治初期に郵便サービスが始まった当初、官の力だけでは財源不足だったため、地元の名士に郵便業務を請け負わせていたそう。その一人が矢島九兵衛さんだった、ということ。

この佇まい。もはや郵便ポスト界の高倉健と言っても過言ではない。手紙を投函しても届かないので注意。何しろ不器用ですから、自分。

旧河内家住宅

畑作や養蚕を営んでいた農家の母屋。創建は江戸時代後期だが、現在復元されているのは明治後期の姿だという。

旧越智家住宅

稲作や養蚕を営んだ農家の母屋。創建は江戸時代後期にさかのぼると言われる。この建物を見ていると「むかぁーしむかし、あるところに…」とナレーションが脳内再生されそうになる。

奥の方で鶴がせっせと布でも織ってそうな景観。

旧三岡家長屋門

1829年(文政12年)の創建と考えられる農家の長屋門。門をくぐった先には、ふるさと体験館という建物があり、昔遊びなどができる。

見どころ⑤ 自然ゆたかでゆったりした園内

郷土の森というだけあって、園内には木々が多い。入口には立派なけやき並木もある。

また、敷地の周囲は野球場や多摩川、公園などに囲まれる。そのため、高層マンションの類がほぼ目に入ってこないのがいい

このように、航空写真を見ても緑が多いことが分かる。

各都道府県の木が植えられた「県木園」という一角。

人工のものではあるが、ちょっぴり風情のある滝もある。

見どころ⑥ 子供の遊び場

前に述べたプラネタリウムの他にも、小さい子供が食いつきそうなスポットがいくつかあるので紹介していこう。

ただ、正直、小さな子供向けの施設という意味では、ご近所さんの交通遊園や東京競馬場のほうが、コスパは高いし子供も喜びそうではある。

じゃぶじゃぶ池

夏にはじゃぶじゃぶ池がオープンするのだが、駅から離れた立地なので、電車組には厳しそう

ティラノサウルスの巨大模型

広場の近くに唐突に現れるティラノサウルス。郷土の森博物館では、過去に何度か恐竜展を開催。その縁もあり、国立科学博物館より寄贈された模型だそうだ。

ちなみに、府中では恐竜の化石は発見されたことはないという。

ふるさと体験館のワークショップ・昔遊び

ふるさと体験館では、竹馬など昔ながらの遊びを楽しむことができる。

一部有料で工作系のワークショップなども開かれている。

まいまいず井戸

府中市内の発掘調査で見つかった、平安時代の井戸の遺構を復元したもの。渦巻き状の道の先に井戸があることから、カタツムリを意味する「まいまい」の名が付く。こういうの子供下りたがりますよねー。どうでもいいが、貞子も律儀にグルグル登ってくるんでしょうか。どうでもいいけど。

まとめ

豊かな自然に囲まれた静かな博物館、郷土の森。

デート目的から子連れファミリー、一人散歩まで、都内でもここまで幅広い客層をカバーする博物館というのは、なかなか珍しいだろう。

有名観光スポットと化している都心の博物館とは違って、都会の喧騒を離れてノンビリと散策できる。



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周辺スポット

郷土の森博物館を見たら、下記スポットにも合わせて行ってみては。

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電車を使えばそう遠くはない。温泉というより静かなスーパー銭湯といった趣だが、露天風呂をはじめ、色々な種類の温泉を楽しめる。私も寒い時期はお世話になる。

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アクセス・所要時間など

住所
〒183-0026東京都府中市南町6-32

アクセス
・京王線・南武線「分倍河原」下車バス、または徒歩20分
・京王線「府中」下車バス
・JR武蔵野線・南武線「府中本町」下車徒歩20分
・西武多摩川線「是政」下車徒歩20分
※バスの時刻表は公式ホームページに掲載あり。

滞在時間
約1時間30分

紫陽花や梅の季節なら、施設見学と花の鑑賞を合わせて、およそ1時間~1時間半ほど見ておけば良いだろう。

紫陽花や梅以外の季節は、花にそこまで見ごたえが無いので、最大1時間ほどで見ておくといい。

ただ、プラネタリウムやワークショップ体験などに参加した場合、所要時間はその分プラスとなる。

費用
有料

飲食
芝生広場があるので、レジャーシートがあれば持ち込んだ弁当を食べられる。空いていればベンチなども使える。

園内にちょっとした売店、喫茶コーナーはあるが、JR南武線を使って立川駅まで出れば、外食の店の選択肢は非常に多い。

地図

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