深大寺観光|湧き水と雑木林に囲まれた自然ゆたかな古刹【東京・調布市】

赤い傘の掛かったお店と、前を流れるせせらぎ

2019年の初夏と夏に、東京都調布市にある深大寺を散歩してきた。暑い日、湧き水に触れて涼むためだ。

現地の雰囲気を、たっぷりの写真とともにレポートする。

また、周辺スポットについても本記事後半で解説しているので、「深大寺に行った後は何する?」のヒントになればうれしい。

深大寺、湧き水と雑木林に囲まれた古刹をめぐる散歩

山門から蕎麦屋街を見下ろした様子

東京にあるお寺の数はおよそ2,800で、京都のお寺の数は約3,000。実は、東京のお寺の数は京都に匹敵する。そんな沢山の東京のお寺の中でも、深大寺ほどバランスの良いお寺は珍しいだろう。ここで言うバランスとは、自然と観光地化のバランスである。

深大寺境内の木々

深大寺周辺は深い雑木林に囲まれ、初夏の時期には背伸びしたくなる新緑が味わえる。

水生植物園。青空、木々、手前に広がる青々とした水生植物

一方で、適度に観光地化されているため、レトロな雰囲気の参道を散歩したり、甘味や名物の蕎麦を楽しむことだって出来る

茶屋や蕎麦屋の並ぶ通り

確かに、東京でも秋川などもっと西に進めば、深大寺以上に自然豊かなお寺は数多く存在する。しかし、そこまで行くと都心からかなり遠い上に、自然は多いがお寺のお参りの他にやることがない、となりがちだ。

逆に、都心のお寺は自然が少な過ぎる。例えば、増上寺などは東京タワーも一緒に見られるなど、見所はある。しかし、増上寺に限らず都心のお寺では、豊かな自然というのは望めない。

そこからすると、深大寺は自然と観光地化のバランスが絶妙なのだ。

難点を上げるとすれば、駅から遠いことだ。公共交通機関ではバスを利用する必要がある。ただ、駅から遠い立地だからこそ、大規模開発を免れ多くの緑が残ったとも言えるだろう。

なお、すぐ隣には神代植物公園があり、初夏や秋のバラが有名。神代植物公園ふくめ周辺スポットについては、本記事の終わりのほうにリンクを貼っておく。合わせて参照されたい。

深大寺散歩の様子をもっと詳しく!

それでは、夏の深大寺散歩の様子をもっと詳しく見ていこう。

見どころ① 蕎麦屋や土産物屋が並ぶ賑やかな参道

湧き水が綺麗なスポットだけあって、お寺の周辺には蕎麦屋が軒を連ねる。そこに甘味処、土産物屋も加わって、良い雰囲気を出している。

木々の茂る参道の右手に土産物屋

なお、深大寺が蕎麦で有名な理由は諸説あるが、蕎麦の栽培に適した風土だったようだ。

大きな水車が目を引く蕎麦屋

ただし、現代においてはそば粉は深大寺産ではなく、様々な産地から取り寄せているようだ。

深大寺蕎麦ののぼりを掲げた蕎麦屋

確かに、深大寺周辺に大きな蕎麦畑は見当たらなかった。

蕎麦屋のほかにダルマや甘味を売るお店もある

自然の多い深大寺とは言え、少し離れれば住宅街が広がる。近代化の波の中で、広大な蕎麦畑もその姿を消していったのだろう。

新緑が美しい参道

見どころ② 湧き水のある風景【水車館もある】

深大寺と言えば蕎麦。蕎麦と言えば湧水。ということで、深大寺周辺は豊かな湧き水で知られる。周辺を歩いていると、そこかしこで透明なせせらぎに出会うことが出来る。夏の暑い日でも、手をつけると湧水だけあってヒンヤリ心地良い

山門近くには小さな滝がある。

深大寺のもう一つの滝、不動の滝。境内東、車道に面した場所にひっそりと佇む。実は、「東京の名湧水57選」の一つだ。滝と言っても、チョロチョロと小さな流れで、周囲もシッカリと塀で囲まれている。

深大寺通り沿いにある水車館。明治末期、この場所で人々が製粉や精米に水車を利用していたという。

水車小屋

ちなみに現在でも原材料持ち込みで精米・製粉体験ができる。(要事前予約)

施設はとてもこぢんまりとしている。

見どころ③ 境内に点在するお堂めぐり【縁結びのご利益も?】

本堂以外にもお堂がいくつか点在するのは、広い境内を持つ深大寺ならでは。都会の狭いお寺では味わえないお堂めぐりを楽しめる。

こちらは本堂。立派な建物だ。

お堂は東西南北に点在するので、マップを見ながら訪ねると良い。

この深沙堂のご本尊、「深沙大王(じんじゃだいおう)」は、縁結びにご利益があるとされる。

ひっそりと林の中に佇むお堂

というのも、次のような逸話があるからだ。

  1. 大昔、とある男女が恋仲になるが
  2. 娘の両親の反対で、なかなか恋実らず
  3. 水神・深沙大王に祈願した結果、結ばれる
  4. 結ばれた結果、満功上人(まんくうしょうにん)、誕生
  5. 満功上人、天平5年(733年)に深大寺を開き、深沙大王を祀る

なお、その神様「深沙大王」の名が深大寺の名称の由来になっているわけだが、神様なのに深大「神社」ではないのは何故なのだろう。

深大寺の周辺散歩【一足伸ばして】

深大寺観光のあと、時間に応じて興味のあるスポットを訪ねてみると良い。

神代植物公園・都内有数のバラ名所

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水生植物園と国指定史跡・深大寺城跡

蛇行する木道が敷かれた水生植物園

深大寺から歩いてすぐの所に水生植物園がある。そして、右手に見える森の上に深大寺城跡がある。

水生植物園は、元々水田だったものを調布市が買収し、現在は神代植物公園の管理となっている。なお、神代植物公園の本園は有料だが、こちらの水生植物園は無料で入れる。

木道の上を歩く。遠くにはこんもりした雑木林

といっても、規模は小さく、このように民家もチラホラ散見される環境ではある。

水生植物園からちらりと見える民家

水生植物園に隣接して、国指定史跡の深大寺城跡があるので行ってみる。雑木林を上がっていく。

雑木林の中の階段

雑木林を抜けると…

鬱蒼とした雑木林

ちょっとした広場が現れる。戦国時代、小田原北条氏と関東の覇権を争った扇谷上杉氏が造ったお城の跡だ。文字通り「跡」であって、建築物としての城らしきものは跡形もない。ハイキングというには物足りず、見所は少ない。無理して訪れなくても良いと思う。

周囲を木々に囲まれただだっぴろい草地

青渭神社・縁結びのケヤキの大樹がそびえる

本堂の裏手、神代植物公園の深大寺門の前には「開山堂」というお堂がある。その前から伸びる1本の道は、両側を金網に囲まれ、林が広がる。そんな不思議な小径が150mほど続く。

小径を抜けて、左に曲がって進んで行けば、

すぐに青渭神社(読み方、あおいじんじゃ)に到着する。境内はとても小さい。

樹齢700年というケヤキの木がそびえる。ケヤキのウロ(穴)がハートの形に見えることから、縁結びのケヤキと言われる。そういや深大寺も縁結びのご利益があったが、この街はどれだけ縁を結ばせたいのか。

かに山キャンプ場・蛇も出る自然豊かな雑木林

かに山キャンプ場の看板

道中の様子。お寺を離れると宅地化が進んでいるが、それでも都心に比べれば緑や畑が多い。

畑に囲まれた細い道

中央道を渡る。

中央道に掛かる橋の入口
橋から眺めた5車線の広い中央道

かに山に到着。深大寺からは20分ほど歩くことになる。変わったネーミングだが、緑に囲まれたキャンプ場である。周囲を民家に囲まれ、入口が分かりにくい。

アパートの脇にあるかに山の入口

平日に訪れたが、人っ子一人いない。近くの中央道を走る車の音と、木々の揺れる音だけが聞こえる。

新緑にあふれる雑木林

あまりにも人が来ず油断したのか、道に出てきていた蛇をうっかり踏んでしまった。それくらいに人がいない。

枯れ葉が敷き詰められた道

キャンプ場の様子。

かまど

静かな広場。

木々に囲まれた小さな草地

さほど広くは無く、散策はすぐに終了。通り抜けて京王線の国領駅や柴崎駅に行くことも出来るが、30分弱は掛かる上に、周囲はごく普通の住宅街。そもそも深大寺からも徒歩20分弱と微妙な距離なので、かに山は強い興味が無ければ無理して来る必要は無いだろう。

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アクセスなど

●アクセス
JR吉祥寺駅・三鷹駅ならびに京王線の調布駅・つつじヶ丘駅よりバスが出ている。多くの系統が出ているため、詳細は深大寺のホームページの「交通案内」のページが詳しい。

●滞在時間
約1時間
※深大寺と水生植物園、深大寺城跡の散策に要した時間。周辺スポットの散歩や神代植物公園の見学を合わせれば、半日はかかるだろう。

●費用
神代植物公園は有料

●飲食
折角なら深大寺周辺に20軒ほどある蕎麦屋で食べたい。弁当持参の場合は隣接する神代植物公園で。

●地図

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