2019年9月、東京都国分寺市にある殿ヶ谷戸庭園(読み方、とのがやとていえん)を散歩してきた。
特徴や現地の雰囲気を、動画やたっぷりの写真とともにレポートする。
また、殿ヶ谷戸庭園だけ紹介しても素っ気ないので、周辺スポットについても本記事の終わりのほうで取り上げる。
殿ヶ谷戸庭園は崖を上り下りするクライミング系庭園?【概要】
申し訳ない。話、盛りました。クライミングはしません。
ただ、園内に崖があるのは本当。高低差10mほどの起伏を味わいつつ散策できる。
崖の下からは地下水が湧き、木々も多いのだが、そこまで自然景観ゆたかな印象ではない。
庭園のすぐ横はこんな感じで、道路や高層建築物が並ぶ。
おまけに都心の都立庭園と比べ、規模は小さく全体的に地味め。
しかし、紅葉シーズンになると園内が一気に華やぐ。ベストシーズンは秋だろう。
また、地味とは言ったが、周辺にはお鷹の道や史跡が点在し、何より駅からものすごく近い。歴史や史跡が好きな方が散策するには手ごろなスポットだろう。
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殿ヶ谷戸庭園の様子をもっと詳しく!【詳細】
それでは、殿ヶ谷戸庭園の様子をもっと詳しく見ていこう。
殿ヶ谷戸庭園とは
大正2~4年に、南満洲鉄道の副総裁であった江口定條氏の別荘として整備されたのがはじまり。
その後、三菱財閥の岩崎家の別邸を経て、一時は開発の波に飲まれそうになるも、この庭園の存続を求める住民運動が発端となり、都が買収。整備ののち、昭和54年に有料庭園として公開された。
平成23年には国指定の文化財(名勝)となった。全体の地図はこんな感じ。まぁ、そこまで広くはない。
最大の見どころは崖と湧水
冒頭に述べたとおり、この庭園の最大の特徴は、崖の上のポニョ的な立地にある。
古代の多摩川が大地を削り取って出来上がった崖、国分寺崖線(こくぶんじがいせん)。庭園に入ると、まずはその崖の上側を歩くことになる。
崖の上側には芝生が広がっている。そのため、この時点では「はて…このどこが崖なのか?」といった印象を受ける。
芝生を左手に進んでいくと、紅葉亭という数寄屋造り風の茶室がある。ここまで来ると、崖を感じることができる。
まさに、崖のフチに立つ茶室なのだ。
崖の下へ降りてみよう。けっこうな高低差がある。
崖の下は次郎弁天池が広がる。小さめながら、風情ある池だ。
まぁ、東京都下とは言え、中央線の駅近立地なので、高層マンションがチラ見えしてしまうのは仕方ない。
写真の上のほうに茶室が見えるのがお分かりいただけるだろうか。まさに崖。
池には湧水源がある。1分間に37リットルもの水が池にそそぐという。
崖と湧水の他に何がある?
さて、冒頭に述べたとおり、崖以外の景観については正直、地味である。
馬頭観音の石碑
1824年建立の石碑。この一帯はかつて馬が多く飼われていたことから、愛馬を供養するために建てられたのだろう。
竹林
ひじょーーーーに小規模だが、竹林がある。
藤棚
藤棚があるが、この一つだけだ。
萩のトンネル
萩のトンネルがあり、9月には見頃を迎える。まぁ、長さはこんな感じ。
紅葉は一見の価値アリ
ここまで散々、地味だ地味だとやや営業妨害的にディスり気味な流れでお送りしておりますが、殿ヶ谷戸庭園には何の恨みもございません。
そんな同庭園、秋になると、なかなか見ごたえのある景観に一変する。
そう、崖の上から、紅葉の広がる景観を見下ろせるのである。こんな場所、都内ではけっこう珍しいのでは。気になる方は、ぜひ殿ヶ谷戸庭園へGO(今までのお詫びも込めて渾身のPR)
詳しくは以下の記事を参照されたい。
2019年12月2日(月)、東京都国分寺市の殿ヶ谷戸庭園(読み方、とのがやとていえん)に紅葉狩りに行ってきた。 見頃期や当日の紅葉状況、周辺スポットについて解説する。 例年の見頃 例年の見頃は11月下旬~12月初め頃だ。 紅葉状[…]
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周辺スポット
殿ヶ谷戸庭園を見た後は、以下のスポットも合わせて訪ねてみては。
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アクセス・所要時間・ランチなど
住所
〒185-0021 東京都国分寺市南町2丁目16
アクセス
JR中央線、西武国分寺線・西武多摩湖線「国分寺」下車 徒歩2分
滞在時間
20分
費用
有料
飲食
国分寺駅周辺には飲食店は多い。少し足を伸ばして立川駅まで出れば、駅直結商業施設ふくめてさらに外食の選択肢が増える。
地図