「西武多摩川線 いらない 廃止」で検索されがちなので良さを解説【たまにわブログさんコラボ】

「西武多摩川線 いらない」だの「西武多摩川線 廃止」だの好き勝手(?)に検索され放題な西武多摩川線。

実は、昭和記念公園よりも広い緑地エリアがあったり、都内でも唯一無二の施設があったりと観光スポットが点在する。

沿線に何があるのか?どんな見所があるのか?散歩マニア目線で紹介していこうと思う。

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府中市中心に多摩エリアの情報を発信されているたまにわブログさん。

その記事のひとつ、「 西武多摩川線沿線・おすすめ散歩スポット【マニア編その1】 」に触発され、多摩川線の沿線を散歩してみた次第。

なお、その2の記事もマニアックで楽しいので、本記事と合わせて参照されたい。西武多摩川線の魅力を再発見できるはずだ。

西武多摩川線とは?

武蔵野市の武蔵境駅から府中市の是政駅までの8kmをむすぶ西武多摩川線。

西武鉄道の公式HPを見ると、西武新宿線は西武池袋線と所沢駅で交わって…という具合に、路線同士が複雑に絡み合うなか、西武多摩川線だけは他の西武路線といっさい接続しない。まさに西武線界の「ボッチ路線」なのだ。

理由は簡単。もともと西武鉄道ではなく、多摩鉄道という別の会社の路線だったのが、西武鉄道に吸収合併されたから。

大正初期の1917年、多摩川の砂利を運ぶ目的で造られたのが前身だ。

線路の両側は基本的に公園や閑静な住宅街で、のんびりとした車窓が流れる。

ビジュアル的に特徴的なのがこの大きな鉄塔群。線路上にこんなのがいくつも並ぶ。巨大な人工物にビビッと来るマニアックな読者諸氏はぜひ撮りに行ってみては?

続いて、沿線の雰囲気をザックリと見てみよう。

西武多摩川線の沿線はどんな感じなのか【概要】

  • 線路が1本しか無い単線
  • 公園とか緑地が多い
  • 高い建物少ない

もうね、それだけで「ローカル感」がほとばしるのがお分かり頂けるだろう。それでいて、中央線や京王線など都心方面からのアクセスも容易。

都心から比較的近く、なおかつまとまった距離(8km)を走る単線というのはそう多くはない

「多摩川線」と言うくらいなので多摩川はもちろん、大きな公園や緑地がそこかしこに点在。全体的に自然が多い

また、単に自然が多いというだけではなく、沿線には競馬場やビール工場、卸売市場、天然温泉、里山の風景など個性的なスポットも点在している。

ちょっと都会の喧騒を離れてゆっくり散歩したい…でも、そこまで遠出するほどの元気は無い…そんな貴方にオススメ。ほんのちょっぴりの旅情を味わえるだろう。

また、「ちょっと変わった電車が大好物」なキッズ連れの親御さんにもオススメだ。単線自体が珍しいし、前述のとおり、公園が多いので子供の遊び場にも事欠かないだろう。

ここまでの解説で「西武多摩川線、アツすぎぃ!」と感じた方は、ぜひ以下の各スポットの詳細を読み進めていただきたい。

西武多摩川線の沿線散歩&観光スポットを徹底レポ!【詳細】

それでは、沿線の各スポットを詳しく見ていこう。

武蔵野プレイス【武蔵境駅】

旅の始点「武蔵境」は中央線と接続することもあり、西武多摩川線の沿線の中では随一の発展度を誇る。

そんな武蔵境の駅前には鳥山明氏の漫画にでも出てきそうなファンキーな外観の図書館がある。

そう、コチラの建物、図書館なんです。内部は撮影禁止だが公式HPをご覧頂きたい。外観に勝るとも劣らないシャレオツな造りになっていて、おそらく日本一意識の高い図書館だと思われる。武蔵野市民&近隣市民以外は本を借りることは出来ないが、建物を見るだけでも楽しい。

武蔵野プレイスの詳細はコチラ

武蔵野公園【新小金井駅】

武蔵野公園の紅葉2019

公園の多くが街路樹などを育てる「苗圃(びょうほ)」と呼ばれるエリアで、たっぷりの木に囲まれて散策できる。

…といっても、そこまで広大ではなく、地味な公園ではあるのだが、秋はなかなか凄い。何がって、園内を流れる野川に沿って、真っ赤なモミジが並木をつくる。

武蔵野公園の紅葉の詳細はコチラ

笠森稲荷神社【新小金井】

まるで根津神社のような見事な千本鳥居。そんな景観をもつ神社が西武多摩川線沿線に鎮座している。

まぁ、規模は根津神社の千本鳥居ほどではなく、

境内も小ぢんまり。でも、野川公園や武蔵野公園が近いので、合わせてお散歩するといい感じ。

稲荷神社なのでお稲荷様がそこかしこに。

多磨霊園【多磨駅】

えっ、お墓を散歩していいの?良いんです。何しろ公式HPでも「TOKYO霊園さんぽ」とか謳ってるくらいですから…

春の桜が有名だが、秋の紅葉も見事。上述の武蔵野公園とセットで歩いてもいい。

著名人も多く眠り、公式HPにて墓所リストが公開されているので、歴史好きにも◎

ただし、ディズニーシーとランドを合わせた以上の面積なうえに景色がどこも似ている(お墓ですから…)ため、迷子は必至

多磨霊園の詳細はコチラ

野川公園【新小金井駅または多磨駅】

ゆったりとした敷地を持つ都立公園。特筆すべきは長い長い木道が整備された「自然観察園」。ほんのチョットだけ、尾瀬のような雰囲気が漂う(言い過ぎか)

とくに彼岸花シーズンの景観は一見の価値アリ

野川公園の詳細はコチラ

大沢の里【多磨駅】

大沢の里の野川

野川公園の近く。古民家や巨大な水車、水田が残る、のどかな風景の里

その一つひとつは大きな規模ではないかもしれない。ただ、訪れる人はまばらで、静かに散歩を楽しむことができる穴場的スポットだ。

大沢の里の詳細はコチラ

武蔵野の森公園・調布飛行場【多磨駅】

フェンス1枚隔てて向こう側で飛行機が離着陸するという、子供が喜びそうな立地の公園。ただ、遊具は無い。

これとかWindowsのデスクトップ画面にしか見えない。

武蔵野の森公園の詳細はコチラ

ボートレース多摩川【競艇場前駅】

私の中ではアッキーナのCMで時が止まっているボートレース。

一人で入るには勇気が要るなぁ…。実際に行ったら改めてレポートする。

多摩川親水公園【競艇場前駅】

多摩川河川敷に広がる謎のストーンヘンジ的なオブジェ群。近づいてみると…

なんと、多摩川上流~河口にいたるまでをミニチュアとして再現しているという。

隣にホンモノの多摩川が流れているすぐ横にそのレプリカを作るという、公共事業のお手本みたいな無駄感あふれる(失礼!)スポット。

「公園」と名は付くが、人口のミニチュア多摩川が流れるのみ。ただ、多摩川の支流(水は流れてませんが…)も再現していたり、

市町村の位置関係の説明があったりと、無駄に芸が細かい。

小柳町運動広場【競艇場前駅】

北多摩一号水処理センターという施設の屋上に造られた広場。

こんなグルグル階段を登り、屋上にあがると…

広場の名に恥じないザ・広い場所。空が近い。府中のラピュタと名付けたくなる光景。端から端まで300m弱くらいだろうか?広々としている。

航空写真で見るとこんな感じ。H型をしている。

謎のオブジェ群が。ラピュタの中枢であろうか。

さらに奥に行くと現れる機械文明。「立派な街だったんだ。科学もずっと進んでいたのに、どうして…?」気分はパズー。

「何も無い」を体感したい方はどうぞ。ホントに何も無い。今度来るときは、無駄に走るのが好きな息子を連れてきて放牧をしようと思う。

是政橋【是政駅】

「これまさばし」という、なんだか寿司屋みたいな粋な語感を持つ橋。多摩川にかかり、府中市と稲城市を結ぶ。まぁ、単に大きい橋があるだけなんですが、わたった先には天然温泉「季乃彩」(後述)がある。

構造は斜張橋(しゃちょうきょう)という吊り橋の一種。2011年の完成で、その全長は400mほど。

長いだけじゃなくて上にも高い。クルマと比較するとその巨大さがよく分かる。上下2車線の合計4車線で幅も広い。

主塔を見上げる。リアル白い巨塔。

眺めが良いですなぁ。

遠くに見えるのはJR南武線。たまに貨物鉄道も走っている。

東京競馬場【是政駅】

ボートレースの次は競馬。ローカル感とともにギャンブル感もほのかに漂う西武多摩川線ではあるが、実はコチラのスポット、子供連れにかなりオススメ

遊具やミニ新幹線、ふわふわドーム、そして競馬場ならではの乗馬体験。最初に安い入場料さえ払えば、追加料金なしで楽しめる。(2021.2月時点でコロナ対策で休止中)

東京競馬場の遊具の詳細はコチラ

大東京綜合卸売センター(府中市場)【是政駅】

昭和41年に開設された歴史ある卸売市場だが、一般客でもふつうに買い物が可能。

意外とそのへんの激安スーパーの方が安い場合も…というのはご愛敬だが、まぁ、安さというよりは、このレトロな雰囲気込みで楽しむのが正解だろう。

売り場は1階のみだが、水産、精肉、日用雑貨、食品、飲食など様々なジャンルのお店が70店舗ほどひしめいている

敷地は縦に5本、横に2本の通路が走り、迷宮のような雰囲気。遅い時間に来るとシャッターが降りてしまっているお店が目立つが、それはそれで写真映えする風景。

サントリー 〈天然水のビール工場〉東京・武蔵野【是政】

事前予約制でビールの工場見学ができ、試飲体験もできる。(2021.2時点でコロナ対策のため休止中)

ギャンブルからお酒まで、大人なラインナップが充実の西武多摩川線なのであった。

サントリービール工場の詳細はコチラ

府中市郷土の森博物館・公園【是政駅】

府中市郷土の森の水車小屋

郷土の森公園には本格的なゴーカートのある交通遊園や釣り堀があり、小学校中学年くらいまでなら親子で楽しめる

隣接する郷土の森博物館は、都内有数の梅・紫陽花の名所。また、園内にはレトロ建築物が複数並び、大人のお散歩向き

子連れだと郷土の森と競馬場界隈をウロつくだけでほぼ一日終了し、カネもそんなに掛からない。親としては重宝するエリアだ。

郷土の森博物館の詳細はコチラ

稲城天然温泉「季乃彩」【是政駅】

広くて綺麗なスーパー銭湯

最寄りはJR南武線の南多摩駅なのだが、是政駅からでも20分ほど歩けば到着する。
郷土の森博物館で冬~初春にロウバイが見頃を迎えるので、セットで訪ねるのもいい

さて、冒頭で「東京じゃない感?西武多摩川線沿線を徹底的に散歩する」と大風呂敷を広げたが、まだまだ歩き足りない気分だ。

今後、沿線の新たなスポットを開拓次第、本記事に追記していこうと思う。

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