多摩森林科学園の桜保存林の見頃と開花状況|まるで東京の花見山?【東京・八王子市】

咲き競う多摩森林科学園の桜

2019年4月16日(火)、東京都八王子市にある森林総合研究所 多摩森林科学園に行ってきた。目的は桜の鑑賞だ。見頃期・開花状況とともに、現地の様子をレポートする。

多摩森林科学園は、東京の花見山とでも言うべき、桜が比較的多い山道をハイキングできるスポットだ。

ただ、山と言っても基本的には木々に囲まれた山道を歩くのがメインであり、眺望はあまり期待できない。自然の中、桜と大きな木々に囲まれて歩ける場所と考えれば良いだろう。

一面桜の風景

都心からでも充分に日帰りで行くことができ、駅からも近く、桜の木が多い山。この条件を満たす稀有なスポットだ。

例年の見頃

多摩森林科学園の桜保存林には様々な種類の桜がある。そのため、見頃時期が長いのが特長。

例年3月上旬に満開となる早咲きの桜から、4月下旬に満開となる遅咲きの桜まで、様々な品種の桜が植えられている。

開花状況

都心では桜も散った2019年4月16日の訪問の際にも、十分に見頃の桜を楽しむことができた。最新の開花状況は公式HPを参照されたい。

多摩森林科学園の桜保存林の様子をもっと詳しく!

それでは、見頃の桜に囲まれた多摩森林科学園の様子を、もっと詳しく見ていこう。

高尾駅から歩く【アクセスは簡単】

最寄り駅であるJR高尾駅には出口が2つあるが、北口より出る。アクセスは極めて簡単だ。駅を出たら、ひたすら真っすぐ道なりに進めば10分たらずで到着する。

高尾駅構内
高尾駅北口からの眺め

橋からの眺め。川の水が透明で綺麗である。

透明感のある小さな川

多摩森林科学園は駅からは近いが、道のりの後半は割と急な坂道を上ることになる。

右に曲がる急な坂

見頃の桜保存林をハイキング

途中、左手に園の裏口のようなものがあるが、そちらは入口ではない。まっすぐ「多摩森林科学園前交差点」まで進む。交差点の左手が入口である。

多摩森林科学園の入口

ピクニック気分でやってきた多摩森林科学園だが、単なる里山ではなく、その名前が示す通り正真正銘の研究機関である。桜の品種、都市近郊林の保全、森林の生物多様性などを研究している。また、その始まりは1921年にさかのぼり、歴史のある研究機関である。

しかし、筆者も、そして周りの元気な山マダム達も、そんな小難しい話は程々に、お目当ての桜を目指してハイキングを開始するのであった。

入口にある森の科学館の右脇の道を進んでいく。とても背の高い木々の新緑が美しく、目の栄養になる。なお、園内は散策路が何本も枝分かれして複数のコースがある。地図が無ければ現在地がまず分からなくなるだろう。入口で必ず地図を入手しておきたい。

多摩森林科学園の新緑

散策を始めてすぐの頃は、散策路近くを高尾街道が走っており、車が走る音が聞こえる。しかし、桜保存林に到着する頃にはそうした喧噪もなくなる。なお、この多摩森林科学園は例年3月上旬に満開となる早咲きの桜から、4月下旬に満開となる遅咲きの桜まで様々な品種の桜が植えられている。よって、訪問時期によって満開の桜が異なるため、入り口で見頃の場所を尋ねておくと良いだろう。

桜保存林に到着

枝垂れ桜。やはり桜は青空が良く似合う。

枝垂れ桜

桜の咲く小道を進む。

小道の左手に咲く桜

訪問したのは4月中旬だが、満開の桜も沢山ある。遅咲きの桜が楽しめるスポットと言って良いだろう。

一面桜の風景

もっとも、奈良県吉野山の一目千本桜のような全山ピンク色、といった感じではなく、緑に混ざって桜が多めに植わっているという感じではある。それでも、東京都内で駅に近くて桜が楽しめる山と言ったら、ここ以外には思いつかない。

新緑と桜

園内にはベンチが所々に設置されているため、お花見をしながらお弁当を食べるのも良い。ただし、研究施設であるため、アルコールは厳禁。また、レジャーシートを広げてお弁当を食べるのも厳禁である。

多摩森林科学園に沢山並んだベンチ

東屋もある。

道を進んで左奥に見える東屋

写真では分かりにくいが、遠くに八王子の街が小さく見える。

八王子の街を見下ろす

遠くの八王子の街を背景に咲く桜。

手前に桜、右手奥に小さく見える八王子の街

今度は谷側へ降り、桜の咲く山を見上げる。

谷から見上げる桜の山

桜も綺麗だが、目の覚めるような緑色の新緑も綺麗だ。

道の左右に広がる新緑、上には青空

だいぶ奥のほうまで来た。里桜園の様子。ここから先、桜は多くなさそうなので、遠見通りには行かずに引き返すことにした。

里桜園に咲く桜

山なので当然だが、真っすぐな道は少なく、ウネウネと蛇行する道を進んでいく。

蛇行する道の右手には桜が咲き誇る

園内にはこのように、要所に番号の書かれた標識が立っている。この番号は、入口でもらえる地図の番号と対応しているため、容易に現在地を把握することができる。

56と書かれた標識

下のほうに小さく人が写っているのが見えるだろうか。散策路は山と谷にかけて整備されている。そのため、山側の高い所に上ったと思ったら谷側へ降り、降りたと思ったらまた山に登り…を繰り返すことになる。したがってハイヒールはもっての外であり、低山にハイキングしに行くようなスニーカーで行くことをオススメする。

眼下の真ん中に小さく道が見え、人が見える

新緑のトンネルに掛かる橋を渡り、園入口へと戻る。

新緑でできたトンネルの下にかかる小さな橋

森の科学館に寄り道

入口まで戻ってきた。森の科学館に入ってみる。木でできた気持ちの良い空間で、様々な説明・展示がされており、森林に対する知識を深めることができる。

森の科学館の中の様子。木がたっぷりと使われている。

ツキノワグマのはく製。鋭い爪が恐ろしい…。多摩森林科学園で熊が出たという話は聞いたことがないが、八王子市には熊の目撃情報があるため、ここにも出没する可能性はゼロではないのだろう。

立ち上がり、今にも動き出しそうなツキノワグマのはく製

東京の山と言えば、ここから京王線で一駅先の高尾山口駅が最寄りの高尾山が超有名であるが、春のお花見シーズンについては多摩森林科学園をハイキングしてみてはいかがだろうか。一周大回りで2時間程度かかる。

周辺スポット

見頃の多摩森林科学園を散策したら、合わせて以下のスポットも散歩してみては。

南浅川の桜並木

足腰に自信のある方なら、徒歩圏内には陵南公園と南浅川があり、特に南浅川の桜並木を合わせて散歩するのもオススメ。タイミングが合えば、桜の中を泳ぐ鯉のぼりを見られるかも。

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手間には桜の枝、その奥を泳ぐ鯉のぼり

武蔵陵墓地(多摩御陵)

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多摩陵の高画質画像

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アクセス・所要時間など

●アクセス
JR中央線・京王線「高尾」下車 徒歩10分

●歩行時間
約2時間

●費用
有料

●飲食
せっかくの桜なので、弁当を持って園内でお花見するのが良いだろう。線路をはさんで反対側、高尾駅南口側には飲食店がいくつかある。

●地図

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