東京都日の出町平井にある鹿野大仏(読み方:ろくやだいぶつ。正確には鹿野大佛)に参拝してきた。
最寄り駅である武蔵引田から徒歩でアクセスした様子や御朱印、現地の雰囲気を、動画やたっぷりの写真とともにレポートする。
また、周辺観光についても触れるので、お出かけの参考になれば嬉しい。
鹿野大仏は大きさ18m!ちょっぴり観光気分?!【概要】
東京・日の出町(ひのでまち)。青梅市と、あきる野市に挟まれた町だ。都民でも正確な位置を答えられない人は多そう。
そんな日の出町には、鎌倉大仏より大きく、奈良・東大寺の大仏とほぼ同じ大きさ(18m)の鹿野大仏が鎮座する。
大仏さまは山の上のほうに鎮座されるため、眺めも良い。
東京都内と言ってもだいぶ西寄りで、おまけに最寄り駅から遠いことも手伝って、ちょっとした地方観光地に来たような気分になる。
「そんな場所にわざわざ行って、大仏さまだけ見て帰るのもな…」という方は、武蔵五日市駅周辺のお散歩も合わせるのもアリ。季節によっては一層、プチ旅気分を味わえるだろう。
現地の雰囲気はこちらの動画もどうぞ。
御朱印
参道入口のお土産処兼料金所にて御朱印を頂ける。
拝受できる御朱印は全5種で、各300円。(2021.9時点)
- 御本尊(聖観世音菩薩)
- 鹿野大佛
- 鹿の湯大権現
- 菩提達磨
- 七転八起
木製・布製の各種御朱印帳も販売されている。
木製のものは多摩産ひのき材とのことで、せっかくなので木製を購入。ひのきの濃い香りが癒されます。
大仏さまと「寺」の字を組み合わせたロゴが焼き印で入っています。シンプルイズ・ベスト。
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鹿野大仏の様子をもっと詳しく【詳細】
それでは、現地の様子をもっと詳しく見ていこう。
バスか徒歩でアクセス【歩いてみた】
公共交通機関利用の場合、アクセス方法は下記のいずれか。
- JR五日市線「武蔵引田(むさしひきだ)」下車 徒歩25分
- JR「福生」「秋川」「武蔵五日市」よりバス乗車 「塩沢寳光寺前(しおざわほうこうじまえ)」下車 徒歩5分
今回は武蔵引田から歩いてみた。武蔵引田駅の様子。のどかです。
駅前は駐車場と駐輪場。
高い建物は見当たらない。
畑と住宅街を歩く。北関東あたりの町でも歩いている気分。
正直、途中に目印となるような場所はない。スマホの地図などを見ながらでないと、道順は分かりにくいと思う。
永田橋通りをわたると…
平井橋と平井川。
ちょいと寄り道。平井川は、日の出町民グランド、柳橋あたりで川辺に降りることができる。
本当にココ東京ですか?と言いたくなる綺麗な水。
さて、鹿野大仏を擁する塩澤山寳光寺(えんたくざんほうこうじ)に到着。
武蔵引田から現地までの地図はコチラ。
塩澤山寳光寺の境内の様子
この地図のとおり、大仏さまに直行した場合、境内の諸堂に参拝せず通り過ぎることになる。
左手に曲がって、まずは諸堂を参拝。ゆったりとした境内だ。
十六羅漢像に囲まれた参道を歩く。
入口の総門をのぞき、
諸堂は江戸~明治にかけての火災により焼失。
本堂を含め、現在の諸堂は昭和後期~平成にかけて再建されたものだ。
ふたたび大仏さまへの参道に戻り、進んでいくと秋川霊園駐車場があり、
そのそばには達磨堂が。
駐車場の奥へと進んでいくと、大仏さまが見えてきました。
行きは表参道
土産物屋と受付を兼ねた「喫茶去(きっさこ)」に到着。
前述の御朱印・御朱印帳各種のほか、地元の土産物なども取り揃える。
こちらで拝観料を支払って、奥へと進んでいく。
まずはルートを確認。表参道と西参道がある。表参道で登ることにする。
大仏さままで122段の階段。
…と言っても、道にはウッドチップが敷き詰められ、整備されている。
また、高尾山の終盤のような、切れ目なき階段ではない。よほど運動不足の方じゃなければそこまでハードじゃないだろう。
風車がきれいな「ろくやばし」。
橋からはスイレン池などが見えるが、大仏さまは見えない。
階段を登っていくと、ほどなく大仏さまが見えてくる。
途中には東屋があるので、疲れたら休憩もできる。
東屋から参道入口方面をのぞむ。良い眺め。
さらに登っていき…
大仏さまに到着。
鹿野大仏の様子
青銅製の大仏さまは、日光を受けて輝いて見える。
大仏さまの建立は32世ご住職が誓願し、33世ご住職の代、2018年に完成。
「山形鋳物」で有名な山形市内の鋳造職人が、1000年前の技術でつくり上げた。
後ろ姿。
周囲が山で開けた環境なので、遠くから見ると「あれっ?想像より小さく見える…?」と思うが、やはり実際に見上げると大きい。台座を含めた大きさは18m。仏身高も12m。総重量は60トン。
「鹿野大佛」…なんという書体なんだろう?
目の前にはこんな風景が。
よくみると東京サマーランドの観覧車が見える。
大仏さまの中に入ることができる。
内部では螺髪(らほつ)などを見学できる。
螺髪とは、らせん状に巻かれた仏さまの髪。遠目には「パンチパーマ」に見えるアレである。こちらが大仏さまの頭に670個も使われている。
大仏さまの内部には、黄金色に輝く仏様も鎮座される。ぜひご自身の目で確かめてほしい。
帰りは西参道
せっかくなので、帰りは西参道を歩く。
とても背の高い杉林だ。
表参道と異なり、西参道は階段ではなく坂になっている。
暑い日でも、林の中は木陰かつ涼しい風が吹くため、心地よい。
沢をチョロチョロと駆け下りていく水。
林を抜け、もう少し歩けば料金所へ戻る…という所に分かれ道が。
細い分かれ道を進むと、「鹿の湯」跡がある。文明10年(1478)に塩澤山寳光寺を開いた以船文済和尚は、この地に湧く泉で傷を癒やす鹿を見つけ、その泉を「鹿の湯」と命名されたという。
その後、「鹿の湯」は明治20年頃まで湯治場として栄え、多摩七湯のひとつに数えられたのだとか。
鹿野大仏の「鹿」にはそんな由来があったのだ。
表参道でわたった「ろくやばし」の下をくぐる。
スイレン池の先にろくやばしに通じる坂があり、入口はすぐそこだ。
注意点
参拝にあたって注意点をいくつか。
靴は履き慣れたスニーカーで
上述のとおり、山道とまでは言わないが、舗装されていない道を歩く。
登山靴である必要は全くないが、歩きなれたスニーカーでお参りしよう。
夏・雨の日はキツイ
西参道の一部は杉林になっているが、参道の多くは遮るものが無い。
また、駅から歩く場合、住宅街や畑の中を歩く。
日差しの強い日や雨の日は厳しそうだ。
参拝可能時間あり
常時開かれているわけではなく、参拝可能な時間は決まっている。事前に公式HPで確認してからお出かけしよう。
周辺観光
正直、鹿野大仏から歩いてすぐの範囲内には目ぼしい観光スポットは無い。
クルマなら選択肢は多いが、電車・バス利用の場合、武蔵五日市駅周辺スポットがもっとも行きやすいだろう。
それ以外のスポットは、クルマが無くても行けない事はないが、だいぶ遠回りとなり時間は掛かる。
武蔵五日市駅周辺スポット
五日市線に乗ればすぐ。駅の近くに清流・秋川渓谷が流れるほか、社寺が数多く点在している。桜か紅葉シーズンがベストだろう。写真は春の今熊神社。
東京サマーランド
名前によらず夏以外も営業しているレジャー施設。クルマが無いと遠いのが難点。
初夏には白いアジサイの山が登場する。
東京サマーランドの詳細はコチラ
サマーランドあじさい園の詳細はコチラ
羽村市のチューリップ
こちらも車がないと遠いが、春になると東京都とは思えない広大なチューリップ畑が広がる。
青梅市観光
これまた車がないとだいぶ遠いが、通年楽しめる観光スポットが点在する。
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住所・駐車場・所要時間など
住所
〒190-0182 東京都西多摩郡日の出町平井 3392
駐車場
参道入口に駐車場あり
滞在時間
1時間
費用
有料
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