小石川後楽園の菖蒲の見頃と開花状況|絶叫系菖蒲スポット【東京・文京区】

菖蒲田の向こうに木々が広がり、その奥にジェットコースターが見える

2019年6月11日(火)、東京都文京区にある小石川後楽園に菖蒲を見に行ってきた。開花状況、見頃期とともに現地の様子をレポートする。

開花状況

訪れた当日の開花状況は満開だった。

例年の見頃

特別史跡・特別名勝である小石川後楽園は江戸時代初期、水戸徳川家の祖である頼房が江戸の中屋敷の庭として造った。その菖蒲の数は、およそ660株であり、例年の見頃は6月上旬~中旬頃だ。

菖蒲田に沿って整備された木道

菖蒲園自体は普通だが、BGMの絶叫が面白い

東京都内には数千株レベルの菖蒲園がいくつかあり、それらと比べれば正直、規模は小さく感じる。だが、小石川後楽園の菖蒲田には恐らく日本で類を見ない特徴がある。

小石川後楽園は、その名が示す通り、東京ドームや後楽園の遊園地に隣接した立地。それゆえ、菖蒲田の後方に東京ドームやジェットコースターがチラリと見える。そして、可憐に咲く菖蒲にウットリしかけた途端、遠くのほうから「キャー!!」と絶叫が聞こえてくるという、絶叫系菖蒲田なのだ!

「それがどうした」と言われればお終いなのだが、逆に言えばそれ以外はいたって普通の菖蒲田であり、園内も普通の庭園である。なお、東京ドームもすぐ隣にあるため、試合中はファンの応援歌などをBGMに庭園散歩することになる。

木々の向こうに見える東京ドーム

絶叫に声援、それに電車にクルマの音も加わって、ある意味日本で一番賑やかな庭園なのではなかろうか。少なくとも、この時期とくに大きな見所の無い六義園など他の都立庭園に行くくらいなら、絶叫を肴に(?)菖蒲を堪能するのも悪くはあるまい。

ちなみに小石川後楽園の徒歩圏内には、文京区役所である文京シビックセンターがある。25階、地上105メートルの展望ラウンジからは、この庭園を見下ろしたり、遠くにはスカイツリーや新宿の超高層ビル群まで無料で一望できる。合わせて訪ねたい。本記事の終わりのほうにリンクを貼っておくので、参照されたい。



小石川後楽園の菖蒲の様子を詳しくレポ!

それでは、見頃を迎えた小石川後楽園の菖蒲の様子をもっと詳しく見ていこう。

JR飯田橋駅よりアクセス

アクセス方法はいくつかあるが、今回はJR飯田橋を利用。東口より出る。

飯田橋駅の出入口

駅前には5差路くらいに分岐した大きな交差点がある。川を渡って右に曲がる。通りの名前で言えば、右に曲がって外堀通りを歩く。

飯田橋駅前の大きな歩道橋と交差点

外堀通りを進んで最初の信号に差し掛かると、進行方向左手に「ハローワーク飯田橋」が見える。ハローワーク脇の細い道を進めば小石川後楽園に到着する。

ハローワーク飯田橋前の横断歩道

小石川後楽園に到着!

入口の様子。

小石川後楽園の入口
入ってすぐに新緑の木々に囲まれる

入ってすぐの所にある涵徳亭(かんとくてい)。軽食・抹茶セットなどが楽しめるほか、予約制の集会施設にもなっている。

後楽園と書かれた提灯が下がった和風建築

空が白んでいるため分かりにくいが、左のほうに東京ドームが見える。

池の水面にスッと反射したビル

菖蒲田の前は松などが植えられたちょっとした広場になっている。

松の植えられた広場の奥に茅葺の小さな建物
松の広場の奥に広がる菖蒲田

菖蒲園の様子

菖蒲は見頃を迎えていた。

菖蒲田の後ろには藤棚が整備されている

後ろにそびえ立つ高層ビルは文京シビックセンター。その右側にはジェットコースターの軌道が少しだけ頭を出している。しばらく待っていると、ジェットコースターが絶叫とともに過ぎゆく姿も確認できる。

菖蒲田の後ろにそびえる文京シビックセンター

木々に阻まれ少ししか見えないが、東京ドームと菖蒲のツーショットも可能。

菖蒲田の後ろの林に少しだけ見える白い東京ドーム

菖蒲田の通り過ぎ、裏手へと進む。青紅葉の新緑が美しい。

日を受けてきらめく新緑のカエデ

趣のある石橋、円月橋。残念ながら渡ることはできない。

新緑に囲まれて一層引き立つ暗い灰色の石橋

円月橋の傍の小さな橋は渡れる。バランスを崩したら大変だ。

細く柵のない橋

ぐるりと回って菖蒲田の裏手に出た。

細い小川の向こうに広がる菖蒲田

菖蒲田に隣接して稲田もある。カモも気持ちよさそうに泳いでいた。

菖蒲田の隣の稲田

ハスの花も咲く園内。アジサイは少ない

菖蒲田を後にして園内で一番大きな池の周りを進む。

木々の隙間から池をのぞいた様子
池の中に置かれた石

内庭にはたくさんのハスが花を咲かせていた。

池一面に広がるハス
木々に囲まれたハスの池、遠景にはビル
ハスの池に掛かる石橋

紅葉林を通って出入口へと向かう。秋の時期に再訪したいものだ。

木々の間隔が広く開放的なカエデの林

紅葉林ちかくの流れ。23区にしては割と澄んだ水でハッとする。が、川底も整備されているし、湧き水ではなく水道を流しているのだろうか。

整備された川を流れる澄んだ水

アジサイの数は大変少ない。小石川後楽園の6月の主役はあくまで菖蒲だ。なお、6月の晴れた日に行くと日照りが厳しい。水辺は多いものの直射にさらされる場所も多く、涼しさは皆無なので水分補給はこまめにしたい。

小石川後楽園に咲くガクアジサイ

余談だが、小石川後楽園では2月を中心とした梅の季節、これまた絶叫とともに観梅できる。合わせて参照されたい。

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小石川後楽園の梅林。背後には東京ドームとジェットコースター



周辺スポット

見頃を迎えた小石川後楽園の菖蒲を鑑賞したら、下記スポットも合わせて巡ってみては。

文京シビックセンター展望ラウンジ

管制塔のような斜めの窓が特徴的な文京区役所。無料の展望台からは、小石川後楽園はじめ文京区の街を一望できる。

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斜めの窓の向こうに見えるスカイツリー

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アクセス・所要時間など

●アクセス
・都営地下鉄大江戸線「飯田橋」下車 C3出口より徒歩3分
・JR総武線「飯田橋」下車 東口より徒歩8分
・JR総武線「水道橋」下車 徒歩8分
・東京メトロ東西線・有楽町線・南北線「飯田橋」下車 A1出口より徒歩8分
・東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園」下車 中央口より徒歩8分

●歩行時間(施設見学時間含む)
約1時間

●費用
有料

●飲食
小石川植物園の入口周辺に飲食店はほとんどない。JR線路をくぐった飯田橋駅の反対側には飲食店が多い。

●地図

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