2019年6月19日(水)、東京都江戸川区・江東区にある旧中川にアジサイを見に行ってきた。
見頃期と開花状況とともに現地の様子をレポートする。
開花状況
訪れた当日の開花状況はやや見頃過ぎだった。
例年の見頃期
旧中川のアジサイ遊歩道のアジサイの数は、およそ1,800株であり、例年の見頃は6月上旬頃だ。
旧中川で紫陽花とスカイツリーのコラボ!祭りもあるよ【概要】
都内の紫陽花スポットとしては、北区の飛鳥山公園より少し多いくらいの花の規模だ。が、失礼ながら、恐らく旧中川のほうが知名度はだいぶ低いと思われる。逆に、紫陽花の穴場とも言える。
見頃に合わせて旧中川アジサイ祭りも開かれる。
ただ、飛鳥山公園は園内の博物館や都電荒川線のプチ旅など、アジサイにとどまらない散歩が楽しめるが、旧中川のアジサイについては、アジサイ以外には特に周辺に見所は無い。また、アジサイは川沿いに延々と咲くのではなく、ほぼ「ふれあい橋」周辺にしか咲かないため、できれば紫陽花の他に祭りの雰囲気も楽しむべく、紫陽花祭りの時期に狙って行きたい。

そんな旧中川アジサイ遊歩道だが、他のアジサイ名所には無い唯一無二の特長がある。
それは、アジサイと川とスカイツリーを同時に鑑賞できることだ。

ちょっと花に詳しい人なら「それなら近くの隅田公園のアジサイロードのほうが規模も大きいのでは?」と思うかもしれない。が、隅田公園のアジサイは道路寄りに植えられており、「アジサイと川とスカイツリー」の同時鑑賞は難儀する。花付きがあまり良くない植栽も目に付く。
したがって、アジサイと川とスカイツリーという、ちょっぴり女子力高めな紫陽花風景をカメラに収めたい場合、隅田公園よりも旧中川の方が適しているように思う。
また、見所というほどではないが、23区としては意外なほど透明な旧中川沿いを散歩していると、

海水が混じった川のため、フナムシやハゼが元気に逃げ回る姿も見られる。また、上半身裸で日焼けに勤しむ爺さんを目撃したりとなかなかに野性味あふれる光景にも出会える散歩コースではある。
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旧中川のアジサイの様子を詳しくレポ!【詳細】
それでは、旧中川の紫陽花の様子をもっと詳しく見ていこう。
最寄り駅「亀戸水神駅」からスタート
旧中川のアジサイ遊歩道は、東武亀戸線の亀戸水神駅が最寄りとなる。

駅を出たら踏切は渡らずに、

踏切とは反対方向へ進むと、

道路の両脇にまたがる大きな公園。亀戸中央公園だ。向かって左側へと進む。

江東区にこんな木々がたくさんある公園があるとは。

と言っても、特筆すべき点は見当たらない。近隣住民の憩いの場といった趣で、わざわざ遠くから訪ねるスポットではないだろう。

左手にずっと進むと、川にぶつかる。これが旧中川だ。右手に進むと、

総武線の鉄橋が掛かっているので、

鉄橋をくぐっていく。

振り返るとスカイツリー。

ふれあい橋周辺の紫陽花
総武線の鉄橋をくぐると、すぐにアジサイの植込みが見えてくる。

先に見える青い橋が「ふれあい橋」だ。駅からは歩いて10分強ほどだろうか。

ボリュームある植栽が川沿いにあり、

水辺のアジサイを楽しめるが、訪れたこの日はだいぶ日焼けしている…。都内でも早咲きなのだろうか。

だが、まだまだ元気なアジサイも沢山あり、祭りは終わってしまった後だが、十分にアジサイ散歩を楽しめる。

ふれあい橋を渡ってみよう。

橋の上から川の下流側を見るとアジサイは見当たらない。

上流側を見ると、アジサイとスカイツリー。

旧中川アジサイ遊歩道とは言っても、

このようにアジサイが植わっているゾーンは限られており、紫陽花鑑賞自体は瞬時に終わる。

対岸を歩いて行こう。
アジサイと水辺と橋。絵になる。

失礼ながら23区、それも東部の川と聞くと、青汁みたいな色の川を想像してしまうのだが、思ったより透明度のある川の流れに驚かされる。
水辺のアジサイとスカイツリー。「都内のアジサイの絶景穴場20選!!」みたいなキラキラ系メディアが好みそうなフォトジェニックな光景が広がる。

旧中川の上流側へと歩く
ただ、アジサイ鑑賞という点では、これでもうお終いである。が、ここで散歩を終えてはあまりに呆気ないので、旧中川の上流側へと歩いてみよう。

ちなみになんで「旧」中川なのか。

実は、この流域はかつて遠く埼玉県から流れてくる「中川」だったのだ。それが大正から昭和にかけての水害対策工事により荒川放水路が完成すると、その中川をぶった切って荒川が流れることになる。

そして、荒川によって引き裂かれた中川のうち、下流域が「旧」中川と呼ばれるようになった、というわけだ。川を削って流れを変えちゃうという、玉川兄弟を彷彿とさせるウルトラ工事が昭和という近代に行われていたことに驚く。

水辺に近づくと、人影に気づいた小魚がビュンビュン逃げ回る様がよく分かる。そのくらいには透明だ。また、フナムシもカサカサと元気に岩陰に隠れる。


お喋りに夢中になったり、スマホを見ながら川べりを歩くのは危険だ。大型の水鳥が置物みたいにジッと佇んでいたりする。よそ見しているとぶつかりそうになる。23区東部にありながら、自然が豊かだ。

旧中川の終着地点ちかくの「ゆりのき橋」までやって来た。が、特にアジサイがまとまって咲くわけでもない。


ここで旧中川に別れを告げて京成八広駅まで徒歩20分弱。6月の強めの日差しにもめげず、海の小魚とフナムシを見ながら川辺を散歩したいという、ある意味通好みな人を除いては、無理してここまで歩く必要はないだろう。
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アクセス・所要時間など
住所
ふれあい橋 〒132-0035 東京都江戸川区平井3丁目1−14
アクセス
ふれあい橋
・東武亀戸線「亀戸水神」下車 徒歩約12分
・JR総武線「平井」下車 徒歩約12分
歩行時間
※紫陽花鑑賞だけにするか、川沿い散歩も含めるかで変わって来る。
・亀戸水神駅→ふれあい橋周辺のアジサイ鑑賞→亀戸水神駅…約40分
・亀戸水神駅→ふれあい橋周辺のアジサイ鑑賞→旧中川散歩→八広駅…約1時間30分
費用
無料
飲食
飲食店はほとんど見当たらない。弁当を持って行って亀戸中央公園で食べるか、大人しく昼食は別の場所で取るかしたほうが良さそうだ。なお、祭り期間中は模擬店が出店するそうだ。