2019年4月16日(火)、東京都八王子市にある「夕やけ小やけふれあいの里」という施設に行ってきた。
目当ては濃いピンクがまぶしいミツバツツジ。八王子市の超有名観光スポット、高尾山とはまるで別世界の静かな景観が広がっていた。
夕焼け小焼けふれあいの里のミツバツツジが幻想的すぎた
東京駅から電車でおよそ1時間かかる高尾駅から、さらにバスに揺られること30分。都心の喧噪とは隔絶された八王子市上恩方町(かみおんがたまち)に、夕焼け小焼けふれあいの里はある。
何を目的とした施設なのかホームページを見てもいまいち掴みにくいが、農林業やバーベキュー、清流遊びなどのレクリエーション活動を体験できる施設であり、八王子市から委託された団体によって運営されているようだ。
何はともあれ、この光景をご覧あれ。
桜など目じゃない濃いピンク、3,000本ものミツバツツジの大群落が広がる。正直、アクセスはかなり不便だし、この花以外には特に見所は無いと言っていい。それでも、この光景にハッとしたら、一度は訪ねてみては。
開花状況
2019年4月16日当日の開花状況は満開で見頃だった。なお、開花状況は公式ホームページで確認できる。
例年の見頃
4月上旬~4月中旬が見頃。年により前後するので、Twitterや公式HPのチェックは忘れずに。
夕焼け小焼けふれあいの里のミツバツツジの様子をもっと詳しく!
それでは、見頃を迎えた夕やけ小やけふれあいの里のミツバツツジの様子をもっと詳しく見ていこう。
のどかな園内の風景
JR高尾駅の北口を出るとすぐにバスロータリーがある。西東京バス、霊園32系統、陣馬高原下行きに乗る。
バスに乗ってしばらくすると、車窓からはとても東京都内とは思えないのどかな風景が広がる。それもそのはず、人口1,000人に満たない小さな町である上恩方町は、東京都立高尾陣場自然公園の中にあるのだ。

高尾駅北口を出発して30分ほどでバス停「夕焼小焼」に着く。降りるとすぐ目の間に橋があるので渡る。

橋の下に流れるのは北浅川。都心の川では考えられない、澄んだ流れだ。北浅川は陣馬高原周辺を源流とする多摩川水系の川である。夏場になると、夕やけ小やけふれあいの里では、この北浅川で釣りなどの川遊びができるようだ。

少々分かりにくいが、橋を渡って右手の券売機でチケットを買い、そのまままっすぐ進むと施設の入口となる。入口で係の方にチケットを見せてから入る。
施設に入ってすぐ、何やらレトロなバスがお出迎え。

小さな牧場にはポニーなどがいた。

お目当てのミツバツツジを見るには、三角屋根が特徴の「夕焼小焼館」の中を通る必要がある。

館の3階まで上って外に出て、橋をわたる。橋からはバスで通ってきた陣馬街道が見える。


橋をわたると小高い雑木林があり、左右に道が枝分かれしている。どちらから行ってもミツバツツジの所へとたどり着く。

いよいよミツバツツジとご対面
ほどなくガラス張りの建物「ふれあい館」と、その周辺に咲き誇るピンク色のミツバツツジが目に入ってくる。

濃いピンク色が建物周辺に咲き誇る。何これ!と言わずにはいられない。

建物の周りを歩く。「ふれあい館」は閉館しており中に入ることは出来なかった。

眼下には道路が走り民家もあるが、車通りは少なく、山々も深い。遠くまで来た実感が湧いてくる。

桜ともまた違う、鮮やかな濃いピンクのミツバツツジ。建物の周囲に約3,000本も咲くそうだ。

建物を下から見上げる。写真では中々、色味が伝えきれない。

遠くには山々が見える。

桜とミツバツツジの競演。やはり、ミツバツツジのピンク色は濃い。

建物の周囲はこのように基本的に散策路のみであり、腰を下ろして落ち着いて花を楽しむことは出来ない。


これだけの絶景ではあるが、今回訪問した平日では他の客にあまり会わなかった。土日祝日は客が多いのだろうか。

木道を通って「夕焼小焼館」に戻る。

ミツバツツジ以外の見どころは?
さて、正直に言ってしまうと、春の夕やけ小やけふれあいの里は、このミツバツツジ以外に目立った見所は無いと言って良い。ミツバツツジは3,000本あるとは言え、「ふれあい館」周辺に限られており、その散策はすぐに終わる。
また、施設全体を通しても、見学時間は1時間とかからないのではなかろうか。
そんな短い散策時間で撮ったものと言えば…。
山奥を感じさせる牧。

水車のある風景。

ひっそりと咲く桜。

左下に見えるのは、裸足で歩いて足つぼを刺激する凸凹の道。

橋をわたってキャンプ場のほうに行ってみたが、この季節はやっておらず、閑散としていた。

あとは「夕焼小焼館」内に展示物があるが、見学時間は知れている。
以上のように、とても素朴な施設だ。東京都心から高尾までだとちょっとした小旅行の感があるが、そこから更にバスで30分かけてまで来る価値があるかどうか。それは個々人の価値観によるだろう。
少なくとも平日に限って言えば、ミツバツツジがこんなにも見事に咲き誇っているにも関わらず、客は少なく静かな時が流れていた。ベンチに座って、風の音、水の音に耳を傾けながら、持ってきた文庫本を読む。「何も無い」を味わう。そんな過ごし方も贅沢な気がするが、どうだろう。
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アクセス・所要時間など
●アクセス
JR中央線・京王線「高尾」下車 北口より西東京バス、霊園32系統、陣馬高原下行きで約30分「夕焼小焼」下車
●滞在時間
約1時間
●費用
有料
●飲食
施設内には食事処がある。また、高尾駅の南口側ならば多少飲食店がある。持参した弁当を食べるのも良い。
●地図