豪徳寺の紅葉は、まるで古都の雰囲気だった【東京・世田谷区観光】

豪徳寺の紅葉2019

概要:豪徳寺の紅葉は、まるで古都の雰囲気だった

2019年12月8日(日)、東京都世田谷区にある豪徳寺に紅葉狩りに行ってきた。訪れた当日の紅葉状況は見頃~やや見頃過ぎだったが十分に楽しめた。

豪徳寺の紅葉の例年の見頃は11月下旬~12月上旬頃だ。

まずは現地の雰囲気をコチラの動画でどうぞ。

世田谷区の閑静な住宅街にひっそりと佇む豪徳寺。23区で紅葉狩りをする場合、満足度の高いスポットのひとつだ。

この見事な紅葉。そうだ、京都へ行こう、というキャッチコピーでもつきそうな、静かな、だが情熱的な紅葉に出会える。

見学自体は30分から1時間ほどで終わってしまうと思われるが、駅からのアクセスも良い。また、都内では珍しい路面電車・東急世田谷線沿線散歩と組み合わせれば、ノンビリとした秋の一日を過ごせる。



詳細:豪徳寺の紅葉の様子を詳しくレポ!

レトロな路面電車の展示

最寄り駅は小田急線の「豪徳寺」でも良いのだが、実は東急世田谷線の「宮の坂」のほうが近い。

どうせなら、都内では珍しい路面電車である世田谷線でアクセスするのが良い。

世田谷線はその名の通り世田谷区の東部を縦断する路線で、総延長5キロ程度の小さな路線だ。

最近は豪徳寺も招き猫で有名になってきたからだろう、招き猫のラッピング車両も。

豪徳寺の最寄り駅である宮の坂駅の脇には、レトロな車両が展示されている。

こちらは大正14年に製造され、昭和44年まで東急車両として活躍。その後、江ノ電として平成2年まで、実に65年ものあいだ現役として働き続けた、とても働き者の電車である。

外も中も、あふれ出すレトロ感が素晴らしい。

あえてこのような外観・内装で路面電車を走らせれば、外国人観光客をはじめ観光客がたくさん訪れると思うのだが、安全面、コストなど色々な兼ね合いで難しいのだろう。

豪徳寺の紅葉

宮の坂から歩くこと5分とかからず到着する。

周囲は住宅街だが、世田谷区の閑静な民家が立ち並ぶため、都心のような騒々しい感じは全くなく、落ち着いた雰囲気の境内である。

控えめで品のある鐘楼とそのバックに鮮やかな紅葉。

燃え盛るような紅葉と三重塔。

まるで京都のお寺を散策しているような気持ちになる。

たくさんの絵馬が掛けられていた。

いい感じの井戸があった。災害時には水場として使われることが想定されており、ちゃんと今も現役で水が出る。

井戸の上を見上げると、これまた見事な紅葉があった。

これだけ見事な景観にも関わらず、拝観料はかからない。そもそも公式ホームページも無いため、あまり情報が分からない。

23区のお寺としては、お堂の数が多めで、見応えのあるお寺の一つと言える。ただ、さすがに多摩地区の大きな古刹のような広さではないので、参拝並びに紅葉狩りの所要時間は30分~1時間といったところ。

紅葉が境内にまんべんなく植えられているため、紅葉の見どころを探さずともぶらぶらと散策するだけで十分に紅葉狩りを堪能できる。

六義園や浜離宮恩賜庭園などと比べれば、23区内の紅葉名所としてはマイナーな部類に入り、穴場と言えるだろう。

ただ、近年、紅葉の素晴らしさが認知されてきたのか、日曜日のこの日、境内は外国人の方も含めて人々で賑わっていた。まさに、知る人ぞ知る紅葉スポットと言える。

招き猫と井伊直弼のお墓

豪徳寺の創建は1480年にさかのぼる古刹であるが、もともとは世田谷城主の菩提寺だった。

では、なぜそんな豪徳寺が今の滋賀県、彦根藩の大名である井伊家の菩提寺となったのか。そして、なぜたくさんの招き猫が置かれているか。それにはストーリーがあった。

豊臣秀吉による小田原征伐に伴い、世田谷城主も敗走

その菩提寺の寺も寂れる。

世田谷領が彦根藩の管轄になる。

彦根藩主・井伊直孝がたまたま寺の前を通りかかる。

猫が寺へと招き入れる。

寺に入った直後に雷雨。

井伊直孝「猫のお陰で雨に濡れずに済んだ!よし、ここが我らの菩提寺だ!」

井伊家の寄付によってお寺再興

ホクホクな和尚様、「猫のおかげじゃ…神様仏様猫様…」

…という感じのストーリーで、招き猫が祀られるようになったという。伝説といった類で、真偽のほどは定かではない。

通勤ラッシュの山手線よろしく招き猫がびっしりと鎮座している。

とても小さいものから大きなものまで、大小かなりのサイズバリエーションがある。後ろの紅葉と招き猫の白の対比がまた良い。

石塔の中を覗くとちょこんと招き猫。境内にはこのように「隠れ猫」がいるので探してみるのも面白い。

上の話のとおり、豪徳寺は井伊家の菩提寺であり、境内奥には井伊直弼のお墓がある。

六地蔵と紅葉。この奥が井伊家の墓所だ。

墓地内の入り口には綺麗な紅葉があるが、奥には紅葉は見られない。



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アクセス・所要時間など

住所
〒154-0021 東京都世田谷区豪徳寺2丁目24−7

アクセス
・東急世田谷線「宮の坂」下車 徒歩5分
・小田急線「豪徳寺」下車 徒歩10分

滞在時間
1時間

費用
無料

飲食
周辺に飲食店はない。小田急線の豪徳寺まで出れば飲食店があるが、外食するなら下北沢や三軒茶屋まで出ても良いだろう。

地図

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