2021年3月16日(水)、東京都青梅市にある梅の公園を中心とした吉野梅郷に行ってきた。
梅の復活状況や例年の見頃時期、現地の雰囲気を、動画やたっぷりの写真とともにレポートする。
伐採後の吉野梅郷・梅の公園の復活具合を見てきた【概要】
かつて2万5千本もの梅が咲き誇り、名実ともに都内最大の梅の名所であった青梅・吉野梅郷。
しかし、梅の木の病気により、その多くが2014年に伐採され、2016年より再植樹がスタート。
令和元年までに吉野梅郷の象徴である「梅の公園」には1,200本以上、梅郷全体では5,000本の梅が再植樹されている。
という訳で、梅の木はまだまだ若い。かつては「梅の公園」の山肌全体が梅の花に覆われていたものだが、梅が小さいため丘を覆うにはまったく至っていない。かつての絶景をご存知の方が見たら、「これだけ…?」となるかも。
しかし、人も梅も、その成長には長い年月が必要。かつての絶景の復活をすぐに期待するのは酷というもの。
ただ、梅以外の花が見られたり、
街を一望できたり。
さらに周辺には社寺も多く、山に囲まれたのどかな散歩を楽しむことができる。
ちょうど都心の梅が終わり、桜が見頃を迎える間の花散歩としていかがだろう。
本記事の終わりの方では、合わせて楽しめる周辺のお散歩・観光スポットについても取り上げる予定。
現地の雰囲気はこちらの動画もどうぞ。
開花状況
2021年3月16日、訪れた当日の開花状況は木によりばらつきがあるが、見頃~散り始めだった。
例年の見頃期
例年の見頃は2月下旬~3月中旬頃だ。ピークとしては3月中旬くらいだろう。
年により変動するので、2月下旬にさしかかったら、最新情報を公式HPやTwitterなどで入手してからお出かけしたい。
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吉野梅郷の梅の様子をもっと詳しく【詳細】
それでは、現地の様子をもっと詳しく見ていこう。
JR日向和田駅からスタート
初見だとまず読めない「日向和田」…ひなたわだ、と読みます。
駅前の様子。「梅まつり」ののぼりが上がっている。が、コロナの緊急事態宣言中につきイベント関連は休止中。
神代橋をわたる。
この神代橋通りにも梅が植えられている。
梅の公園
吉野梅郷の中心的スポット。かつては1,700本もの梅が植えられていた。高尾梅郷の木下沢梅林が1,400本だから、それを上回る規模だった。
屋台も少し出ているが、平日という事も手伝って客は少ない。
平成21年に国内で初めて見つかったウメ輪紋ウイルス(PPV)により伐採され、再植樹された本数は1,200本。今後、増えていくのかな?
マップはこちら。こんな感じで複雑に園路が巡らされている。丘の上にある公園なので、ちょっとしたハイキングだ。
ん~、やっぱり梅、まだ小さいですな。
山肌を覆うんじゃなくて、山肌にポツポツと咲く感じ。
最上部へ行こうとすると、けっこう登ります…
上からの景色はなかなか。街並みも一望できる。
梅以外の花も植えられている。
一年を通して四季の花を楽しめる公園を目指しているそう。
玄海ツツジが綺麗。
ただ、下の写真から見て取れるように、植わっているのは一角。もっと花の数が増えれば、梅の成長を待たずとも、お客さんが増えそうではある。
園内にいくつかある東屋には吊るし雛が飾ってあった。
真新しい太鼓橋。個人的には、こうした人工物の整備よりも、花の数を増やした方が来客UPには繋がりそうな気はする。ここまで花を整備できるスペースを持つ場所は、都内でもなかなか無いし。
在りし日の梅郷の写真。
丘のふもとには日本庭園も。庭園にはあまり見えないが、
フォトコンテストブースや、
雛飾りブースがあった。
中道梅園
梅の公園からほんの少し離れた場所にある梅園。
住宅街の一角にあり、40×60mくらいの広さで特に大きいわけではない。
こちらの梅も再植樹組で、その数40本ほど。
岩割の梅
中道梅園を後にし、さらに進む。
住宅街の一角にあり、「私有地?入って大丈夫?」な場所にある。恐る恐る進むと…
昔、若武者と恋人の逢瀬の場所だったそうだ。で、若武者が戦に向かう際、岩に刺した梅の枝が、岩を割って育ったことがその名の由来という。
残念ながら、岩割の梅も伐採されてしまい、今ではちかくに小さな若木が植えられている。
こちら、こぢんまりとしたオープンガーデンにもなっていて、
和紙の原料にもなる「ミツマタ」の花が所せましと咲き乱れる。
オープンガーデンっていいよね。何がって、花との距離が近い。花が顔に当たって小池都知事が怒りだしそうな勢いで密です。
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周辺スポット
以下のスポットも合わせて巡ってみては。
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アクセス・所要時間・駐車場など
住所
東京都青梅市梅郷4-527
アクセス
青梅線「日向和田」下車 徒歩15分
所要時間
梅の公園を梅を見ながら大きく一回りするだけなら、40分~1時間くらいだろうか。
あとは周辺スポットをどこまで回るかで所要時間は大きく変わる。
駐車場
梅の公園としてのオフィシャルな駐車場は無い。ただ、民間とおぼしき有料駐車場が公園前にあった。
費用
無料
飲食
屋台は出ているが、レストランは非常に少ない。ランチをどこで取るかは事前によく調べておいたほうがいい。
地図