横浜バラフェスタは山下公園と港の見える丘公園でOK|見頃と開花状況も解説【横浜観光】

バラの柱と氷川丸

2019年5月13日(月)、神奈川県横浜市のバラ名所を散歩してきた。例年の見頃期や開花状況、現地の雰囲気を、たっぷりの写真とともにレポートする。

バラの咲くスポットがかなり沢山あり、全部まわるとヘトヘトになるバラ探訪であった。

横浜バラフェスタは山下公園と港の見える丘公園を押さえればOK!

横浜イングリッシュガーデン・山下公園・港の見える丘公園、その他いくつか回った。

横浜マリンタワーとバラ園

さて、横浜のバラについて、一つひとつのスポットの規模は控えめだ。東京・関東に目をやれば、横浜より規模の大きいバラ園は数多くある。

しかし、横浜のバラの神髄は、その規模ではない。

海、中華街、港町、動物園などバラエティ豊かな観光スポットが、狭い範囲に凝縮した横浜。そのため、バラ鑑賞にちょっと飽きたら、寄り道してショッピングやグルメ、散策を楽しめる。

よほどのバラ愛好家でもない限り、終日バラを見ていれば飽きるだろう。バラ鑑賞以外にも豊富な観光の選択肢があることが、バラ名所としての横浜の大きな魅力だと思う。

なお、綺麗なバラをちょっと見られればOKということなら、山下公園と港の見える丘公園の2つを押さえておけば充分だろう。この2つのスポットはバラが見事な上に何と無料。さらには中華街や元町、ベイエリアなどが徒歩圏内に存在する。

ただ、今回はバラ鑑賞をメインの目的とし、上記2つの公園以外のバラのスポットにも行ってみることにした。

例年の見頃期

春バラ
5月中旬から5月末頃

秋バラ
10月中旬から11月下旬頃

年によって変動があるので、最新情報はTwitter等でチェックしてから出かけたい。

開花状況

2019年5月13日(月)のこの日の開花状況としては、バラは見頃を迎えていた。

横浜のバラスポットの様子をもっと詳しく!

それでは、見頃を迎えた横浜バラフェスタの様子をもっと詳しく見ていこう。

【横浜イングリッシュガーデン】コンパクトながら高密度なバラ

まずは横浜イングリッシュガーデンを目指す。なお、どのような経緯で生まれた庭園なのか情報があまりないスポットであるが、運営は何故かテレビ神奈川となっている。

横浜イングリッシュガーデンは相鉄線の平沼橋駅から徒歩10分、あるいは横浜駅から無料送迎バスが出ているのでホームページをチェックしておくと良い。ちなみに筆者は横浜駅から歩いて行ったが、大人しく無料送迎バスを使った方が良いだろう。

というのも、横浜駅からだと歩いて20分ほどかかる上に、道中に見所も無い。また、横浜駅周辺はこのように大都会だ。道がゴチャついており、道順が分かりにくい。

横浜駅前の様子

横浜イングリッシュガーデンは、大規模な住宅展示場の前にある。周辺には何も無く、園内は水分補給以外の飲食厳禁のため、昼食などは別の場所で取る必要がある。

横浜イングリッシュガーデン前の住宅展示場

平日にも関わらず、行列ができていた。

横浜イングリッシュガーデン入園に並ぶ人々

バラの見頃シーズンは、入園料はその日の開花状況により変動する。価格の決め方が寿司のようでユニークだ。

入口の様子

イングリッシュガーデンというだけあって、英国風のインテリアにバラが良く映える。

ツタの絡まるトンネルの前
ツタのトンネルの中から撮影した様子

ただし、園内は広大というほどではなく、見学の所要時間は30分程度だろうか。

壁に咲くピンクのバラ

雪のように白いバラ。

白いバラが沢山咲く様子

ディズニーのプリンセスが出てきそうな建物。

左手に薄ピンク、右手に濃いピンク、奥に小さな洋風の建物

園内には細い通路が沢山ある。そのため、通路上でマダムやカメラおじ様たちが撮影で立ち止まると、先に進めなくなる。

黄色いバラに囲まれた小さな道
紫のバラに囲まれた小さな道

いやはや、盛況である。

混雑したバラ園の様子

通路が狭い分、バラが高い密度で植わっているように感じる。

バラに埋め尽くされた園内

木の壁、レンガにバラがよく似合う。

木の壁とレンガの柱がオシャレ

これまたメルヘンなアーチ。

アーチ状の飾りをくぐる

出口付近。オシャレな佇まいだ。

木の壁とレンガにバラが咲く出口前

皇室のバラの展示。女性皇族の名を冠したバラだ。

ブース内に飾られたプリンセスローズ

【野毛山動物園】無料動物園に咲くバラ。ただし本数は少ない

横浜イングリッシュガーデンを後にし、野毛山動物園を目指す。野毛山動物園は市から委託された団体が管理・運営する小さな動物園だ。といっても、キリンやライオンも見られるほどなのだが、何と無料なのだ。そして、ここにもバラが咲いているという情報を得て行ってみた。

結論としては、バラ鑑賞目的ならば無理して行く必要は無いだろう。バラは動物園の前にある吊り橋を渡った展望台付近にある。

青い大きな吊り橋

展望台というだけあって、眺めはそこそこ良い。海や港が見えれば最高なのだが、残念ながら海は見えない。

横浜市街地を一望する

肝心のバラは、小さめの花壇に植えられたものが数カ所あるだけだ。バラを目的にして来るとガッカリするかもしれない。

小さなバラの花壇

動物園も大回りで巡っても30分ほどで見学終了するような規模なので、過度な期待はしてはいけない。

野毛山動物園の入口

ただ、きちんとキリンも見られるし、

思い切りカメラ目線のキリン

お昼寝中だったがトラも見られたし、

室内で眠るトラ

ペンギンも見ることが出来た。そのほかにも全部で70種ほどの動物が展示されている。何度も言うが、これが無料なのである。

涼しそうに泳ぎ回るペンギン

なお、野毛「山」動物園という名のとおり丘の上にあり、動物園にはそれなりの勾配を登る必要がある。規模は比較にならないものの、同じく山を切り開いて造られた多摩動物公園に雰囲気が似ているのもそのためだろう。

こんもりした木々に囲まれる動物園内の様子

【初夏の港町・横浜】バラ以外にも花がいっぱいでほっこり

野毛山動物園から山下公園へ向かう道中。お世辞にも海自体はさほど綺麗ではないものの、潮風ふく港町の雰囲気というのは良いものだ。

両脇を海に囲まれた橋を渡る
橋から観覧車やビルを眺める

赤レンガ倉庫ちかくの花壇。花壇の規模は小さいが、赤レンガ倉庫を背景に花を鑑賞できる。

紫の小さな花がたくさん咲き誇る
赤レンガ倉庫を背景に咲き誇る花々

山下公園に向かう前に、ちょっと寄り道して、日本大通り付近を散策。

神奈川県庁、横浜税関など重厚な建築物が一層街の景観を良くしている。

神奈川県庁のレトロな庁舎

県庁前は花が飾られており、華やかな雰囲気。

通りに沿って植えられた花

レトロな建築物にレトロなバスはよく似あう。

レトロなデザインのバス

このあたり一帯のスタイリッシュな雰囲気はどこから来ているのかと思ったら、電柱・電線が無いことに気づいた。横浜市が無電柱化を進めているようだ。

新緑まぶしい日本大通り

【山下公園】横浜のバラフェスタと言えばココ

寄り道をやめて海側へと戻り、山下公園へ。

船がたくさん停泊している港

氷川丸と横浜マリンタワーが見えてきた。明るいイメージの山下公園だが、実は関東大震災の復興事業として、震災の瓦礫を4年がかりで埋め立てて昭和5年に開園したという歴史がある。

左手には海と氷川丸、右手にはマリンタワー

バラ園に到着。長さ100m程度だろうか。そのくらいの規模感である。ただ、この眺めが無料で開放されているのは凄い。

バラ園に到着

バラの柱を歩き、バラ越しに見るマリンタワー。

バラの柱が並ぶ通路
バラの柱越しに見るマリンタワー

噴水もある。

真ん中に像が立つ噴水

バラ園は沈床花壇といって、周囲より低い位置に造られている。個人的には逆に小高い位置に造って欲しいところではある。バラ園が低い位置にあるため、間隣に海があるにも関わらず、海とバラのツーショットがほとんど拝めないのだ。

バラの柱越しに見る海

戦前の日本で建造され現存する唯一の貨客船、氷川丸。こちらは大きいためバラと一緒に鑑賞することができる。角度によってはバラの中を氷川丸が優雅に浮かんでいるように見えなくもない。

ハーブのような花々と氷川丸
正面から見た氷川丸
ちょうどピンクのバラの花の上に氷川丸が見える様子
右手に氷川丸、中央にバラ園、左手にビル

園内でも比較的高い場所から撮影。だが、それでも左手にあるはずの海は写らない。

小高い場所からバラ園を見下ろす

バラ園より、海とは反対の街側を臨む。

横浜のビル群を背景に咲くバラ
真ん中にマリンタワー、手前にバラ園と通路
連続するバラのアーチをくぐる人
バラ園の周りは新緑の木々の立つ通り

バラ園を突っ切りまっすぐ進むと階段があるので上ると、遺跡のような広場がある。こちらにも地味な規模だがバラが咲いている。

ローマのような円形広場にひっそり咲くバラ

この広場からデッキのような遊歩道をつたって、次なる目的地、港の見える丘公園まで行ける。

港の見える丘公園への遊歩道の入口

【港の見える丘公園】海を見下ろす無料のバラ名所

山下公園から続くデッキを進むと、すぐに港の見える丘公園に到着する。そのままのネーミングが可愛い公園だが、その名の通り、港が見えるほどの高度まで一気に階段を上がる必要がある。

港の見える丘公園入口

息切れしながら展望広場に辿り着く。

展望台広場

港は見えるには見えるが、遠くに小さく見える。

遠くに広がる港

展望台のすぐ近くにバラ園がある。規模感は山下公園のバラ園くらいだろうか。

バラ園入口

バラの柱

山下公園の開放的なバラ園と対照的に、秘密の花園といった趣だ。

噴水の周りにバラ、その周りには小高い木々

ただ、こちらも山下公園同様に沈床花壇であり、周囲に木々があることも手伝って、海は全くもって見えない。せっかくの立地なのだから、海とバラが一度に眺められたら一層素晴らしい景観なのだが…。

ラピュタのような草の生えた石の椅子

バラ園と言えば上から全体図を見ると整然とした四角形になっているものが多く、この公園のバラ園も四角形となっている。

十字路になっている通路

港の見える丘公園のバラ園が面白いのは、四角形のバラ園とは別に、隣接してバラ園が広がっていることだ。そちらは傾斜にバラが植えられており、整然とした四角形の花壇でもない。

バラの花壇の向こうに家が見える

階段の上からのバラ園。濃淡様々な緑の木々と、バラ

バラ園は整然としているものが多いが、逆に言えば単調に感じてしまうこともある。その点、起伏を活かしたこちらの庭は、色々な角度からバラを鑑賞できる。

小さな筒状の建物の柱に巻き付くバラ

階段状の水路を流れ落ちる水

木々に囲まれた噴水

【山手資料館とアメリカ山公園】バラスポットが続く「薔薇の道」

噴水広場を通り過ぎて、次は山手資料館を目指す。港の見える丘公園を出てから歩いて5分足らずだ。

白壁のオシャレなレストランのある通り

残念ながら月曜日は休館だった。こちらもバラが植えられていて、歴史的建造物と見事にマッチしている。

山手線資料館の入口

続いて、山手線資料館から歩いて5分ほどのアメリカ山公園へ。こちらもバラが咲くが、規模は山下公園・港の見える丘公園に比べて極めて小さい。

アメリカ山公園の入口

バラで装飾されたベンチ

左にハーブのような花、右にバラの咲く通路

バラ花壇の手すりの向こうに街が見える

小さな芝生広場がある。

屋上の芝生

芝生の入口のバラアーチ

【イタリア山庭園】小高い丘の洋館に咲くバラ

アメリカ山のすぐ近くには元町商店街がある。小洒落た雰囲気ではあるが、500mほどの長さ。散策自体はすぐに終了する。

元町商店街の入口

オシャレな赤い車が飾られたお店

JR石川町駅を通り過ぎ、最後にイタリア山庭園へ。ここにもバラが咲いているのだ。なお、石川町駅から歩いて10分と掛からないが、かなり急な坂と階段を上ることになる。

イタリア山庭園の入口

正直、ここまで来ると、もうバラはお腹一杯である。一生分のバラを見た気分になる。

瀟洒な洋風建築。前にはバラが咲く

明治期にイタリア領事館が置かれていた。

建物の裏手に回る

綺麗に整備されている。

すっと背の高い木々が並ぶ通路

また、高いところまで上った甲斐があり、街を見渡せる。

整然とした庭の向こうにビルが見える

ただし、バラ園含め施設はとても小さい。時間に余裕があれば立ち寄る程度で良いだろう。

洋館の前の庭にバラが咲く

今回は春バラに絞って様々なスポットを散歩したが、後半は疲労もありバラに飽きてきたのが正直なところだ。熱心なバラ愛好家を除き、前述のとおり山下公園と港の見える丘公園のバラを見ておけば、バラに関しては十分だろう。

後は中華街でランチか夕飯にしたり、ベイエリアや元町でのショッピング・散策を組み合わせれば、横浜のバラの旅は一層思い出深いものになるだろう。

アクセス・所要時間など

●アクセス
横浜イングリッシュガーデン
・相鉄線「平沼橋」下車 徒歩10分
・横浜駅西口りそな銀行前から無料送迎バス有(水曜日は運休)
※詳細はホームページ要確認

野毛山動物園
・JR京浜東北線・横浜市営地下鉄「桜木町」下車 徒歩15分
・市営バス89系統「一本松小学校」行き「野毛山動物園前」下車
・京浜急行線「日ノ出町」下車 徒歩10分

山下公園
・JR京浜東北・根岸線「関内」下車 徒歩20分
・みなとみらい線「元町・中華街」下車 徒歩3分
・横浜市営地下鉄ブルーライン「関内」下車 徒歩20分

港の見える丘公園
・JR京浜東北・根岸線「石川町」下車 徒歩20分
・みなとみらい線「元町・中華街」下車 徒歩5分

アメリカ山公園
みなとみらい線「元町・中華街」直結(6番出口)

元町商店街
・みなとみらい線 「元町・中華街」下車 徒歩0分
・JR京浜東北線「石川町」下車 元町口より徒歩2分

イタリア山庭園
JR「石川町」下車 元町口より徒歩5分

●歩行時間(施設見学時間含む)
約4時間50分

●費用
横浜イングリッシュガーデンのみ有料

●飲食
ここまで来たからには中華街が良いだろう。

●地図

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