東京都青梅市にある青梅市郷土博物館を見学してきた。古民家の屋外展示や、横を流れる清流が印象的だった。
見どころや現地の雰囲気を写真とともにレポートする。
青梅市郷土博物館に行ったので見どころをレポ【概要】
見どころだと感じたポイントは以下のとおり。
・土器に鎧、仕込樽など多様な展示
・すぐ横は綺麗な川
ただ、多様な展示といっても、展示フロアは広くはない。見学はすぐに終わるだろう。
そこで、周辺にも目を向けてみよう。青梅市郷土博物館がある「釜の淵公園」は多摩川に囲まれる。
「なんだ、多摩川か…」と侮るなかれ。下流部では考えられないくらい透明度が高い。
たしかに郷土博物館単体では物足りないかもしれない。だが、釜の淵公園をはじめ青梅駅周辺スポットも一緒に散歩すれば、いい感じの散歩コースが組めるだろう。
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青梅市郷土博物館の様子をもっと詳しく【詳細】
それでは、現地の様子をもっと詳しく見ていこう。
1階エントランス
昭和49年(1974)開館と歴史のある郷土博物館だ。
1階エントランスの様子。吹き抜けになっている。うむ、どことなく感じる「昭和感」が何ともイイ。
二階から一階を見下ろした様子。
エントランスにも多くの資料が展示されている。
多摩エリアの郷土資料館の定番、野生動物の剥製。都心にはいないですからね。
日米の爆撃機の部品が展示されている。終戦直前、青梅市に墜落した機体の一部だ。
青梅市はドイツ・ボッパルト市と姉妹都市なんだそうです。青年に国際的視野を持って貰おうと、青梅市からの働きかけで、1965年に姉妹都市に。知らなかった。ところでボッパルト市ってどこ?
Googleマップでボッパルト市を見たら、青梅の「釜の淵公園」の巨大バージョンみたいな地形。「なるほど…こりゃ青梅の姉ちゃんだわ」と妙に納得した私です。どっちが姉か知らんけど。

これまたなんともレトロな木製の冷蔵庫。
常設展示室
青梅の地質に関する情報ならびに、
古代~近代にいたる青梅の自然や歴史・産業などに関する資料が展示されている。
展示室はワンフロアで、細長い部屋。
駅員みんな高倉健さんレベルで渋いんじゃないかと思わせる「青梅銕道株式會社」の看板。戦前は民間の鉄道会社だった青梅線。青梅もレトロで売ってるんだから、「東京アドベンチャーライン」とかじゃなくて「青梅銕道」の愛称にすれば良いのに。
ひときわ目立つ朱色の鎧。御岳山山頂に鎮座する武蔵御嶽神社の国宝「赤糸威鎧(あかいとおどしよろい)」。その復元模造品だ。
原品は平安時代のものだが、こちらの模造品については昭和12年完成。
材料から製法に至るまで、古来のやり方を取り入れ、完成までに3年かかっている。
企画展示室
年4回ほど、特定のテーマで開かれる企画展。私が訪問したときは「新収蔵品展2021」という企画。
文字通り、新しく収蔵した資料の展示。
剣術の型の教本。しっかり読み込んだら「梅の呼吸」とか使えるようになりそうな重厚な佇まい。
屋外展示
屋外にもいくつか展示物がある。
直径約190cm、深さ約170cmという醤油用の巨大な仕込み樽。これだけあれば、一家で一生醤油に困らないですね。
こちらは荷馬車といい、明治時代から戦前にかけて、木材や砂利など物資の輸送に使われていた。
青梅市内の安楽寺の庭にあった力石(ちからいし)。その昔、若者たちが力比べをした石で、その重さは142kgとのこと…もはや日本昔話に出てくるキャラクターの世界。
古民家・旧宮崎家住宅
博物館に併設して古民家が屋外展示されている。
旧宮崎家住宅といい、19世紀初頭に建てられたと考えられる農民の家。国の重要文化財だ。
真っ黒な壁と、所狭しと並ぶ農具がいい雰囲気。
囲炉裏を見ていると、無性に川魚の塩焼きが食べたくなるのは私だけですかね。
立派な茅葺き屋根。杉皮と茅を交互に混ぜる方式は、この地方独特のものだそうだ。
ちなみに博物館内では住宅の模型も展示されている。
清流多摩川と釜の淵公園
博物館の前には多摩川が流れていて、立派な鮎美橋がかかっている。
鮎美橋からの眺め
博物館は釜の淵公園の中にある。そこまで大きな公園ではないが、蛇行する多摩川に囲まれ、木々も多い。「爽やか度」の高い公園だ。
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周辺スポット
下記も合わせて散歩してみては。
青梅駅周辺
青梅駅周辺のスポットをまとめました。
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アクセス・駐車場・所要時間など
住所
〒198-0053 東京都青梅市駒木町1丁目684
アクセス
JR青梅線「青梅」下車 徒歩約15分
駐車場
郷土博物館のある釜の淵公園に駐車場あり。
滞在時間
20分
費用
無料
飲食
駅周辺に飲食店は見られるが、数は多くはない。現地での外食を考えている場合、事前に下調べしておくといい。
地図