岩淵水門、赤と青の2つの水門を渡るプチ旅。アクセスも解説【東京・北区】

旧岩淵水門

東京都北区にある新旧岩淵水門を訪ねた。

アクセス方法や赤門・青門のふたつの水門の様子、周辺の雰囲気を、動画や写真とともにレポートする。

岩淵水門、赤と青が対照的な水門をわたるプチ旅【概要】

都内100万の構造物マニアの皆様(適当)、この赤と青の水門の眺めをどうぞ

荒川、隅田川、新河岸川という3本の川の交差点付近に位置する二つの水門。

そんな立地なので、二つの川に囲まれた道を歩いたり、川が交わる場所に立ったりと、景観が変化に富む散歩コースだ。

都内でも遠方から来る場合は、春か秋がオススメ。徒歩圏内に桜、チューリップ、コスモス名所があるからだ。それらとセットでお散歩するといい。

現地の雰囲気はこちらの動画をどうぞ。

行き方

徒歩の場合、JR赤羽駅または東京メトロ南北線赤羽岩淵駅が最寄りとなる。

赤羽駅からは少々あるく。東口から出て、

赤羽スズラン通りというアーケード街を通る。

アーケード街をぬけたらすぐさま左へ曲がり、あとはほぼまっすぐ。20、30分かかるが、道順としてはさほど複雑ではない。



岩淵水門の様子をもっと詳しく【詳細】

それでは、現地の様子をもっと詳しく見ていこう。

旧岩淵水門【赤門】

地図でいうとコチラ。門をわたって離れ小島にも行けます。

荒川の下流部はかつて現在の隅田川を流れていたが、たびたび洪水被害をもたらしていた。

このため、明治44年から昭和5年に川を掘って、そこに水を流す工事が行われた。そう、荒川下流部は人が20年くらいかけて掘った人工の川なのだ。

確かに、荒川下流部はお隣の隅田川にくらべると、川幅が倍ほどあるように見える。キャパのある放水路に水を流すことで、洪水を防ぐという訳ですな。

しかし、せっかく放水路(荒川下流部)をつくっても、大雨のたびに隅田川のほうに水が流れていっては意味がない。

なので、大正5~13年にかけて旧岩淵水門がつくられ、隅田川への水の流入を防いだ。

現在ではその役割は新岩淵水門に引き継いでおり、「現役引退」した赤門は、東京都選定歴史的建造物として保存されている。

水門はわたることができる。

下流部に目をやると、新岩淵水門が見える。

赤門をわたりきって離れ小島へ。

オブジェがあった。荒川リバーアートコンテストの特賞受賞作品だそう。

ちかくには草刈の碑。昭和13年~18年、荒川の土手で草刈を競う全国大会が開かれていたとかで、草刈魂を後世に伝えるためにこの碑が建てられたという。

肥料や機械に頼らず、農家たるもの手で草刈!という、非常にたくましい時代の名残りだ。便利家電に囲まれつつ家事をダルがる私も彼等の爪の垢の0.1ミクロン分でも飲んだほうがいいと思った次第です。

釣りをしている方もチラホラ。何が釣れるんでしょうね。

水門のすぐそばには距離は短いが、親水デッキが設けられている。何の目的?公共事業ですかね。

デッキに面してポールが建っており、過去の大型台風時の水位を表示している。完全にこのあたりは水の中…。洪水の威力の強さを思い知らされる。そりゃ20年かけてでも荒川を掘るのも分かる。

新岩淵水門【青門】

赤門から少し下流部へ歩くと、ほどなく新岩淵水門【青門】にたどり着く。ふたつの水門は距離にして歩いて400m弱くらいだろうか。

地図でいうとコチラ。

昭和57年(1982)に整備された水門で、こちらは現役バリバリ。2019年の台風19号時には実際に「閉門」し、隅田川への水の流入を防いだ。

ちょうど、色の塗り替え工事中で、ビフォーアフター状態。

上流部には赤門が見える。

青門はわたってそのまま下流方面へ通り抜けることができる。そばのトラックを見れば、その大きさが分かる。赤門よりも巨大だ。

わたったすぐ先にはヘリポートがある。首都直下地震などの災害に備えて整備されたものだ。

水門周辺を歩いてみる

少し足を伸ばして周辺をブラブラしてみよう。

荒川知水資料館(アモア)

旧岩淵水門のすぐ近くにある公共施設。

荒川流域の生物や歴史、地理などの情報を発信する施設。コロナ禍により事前予約制だったため、今回は外から眺めるのみ。

こちらは船堀閘門(こうもん)の一部。荒川下流部を人工的に掘ったことでブッた切られた従来の水運ルートを引きつづき使用する目的で造られた。現在では遺構としてアモア前に展示されている。

バーベキュー場

赤門より上流部に歩くと、すぐにBBQ場にたどり着く。BBQ機材のレンタルも行っているようだ。

水位観測所がよく目立つ。

赤羽桜堤緑地

BBQ場よりさらに上流へ進み、新荒川大橋をくぐった先に広がる。

春には桜と芝桜の名所となる。特筆すべきは芝桜で、その数は64,000株というから23区内では最大クラスの規模だろう。再訪したら別途レポートする。

都市農業公園

青門をわたって下流部へ歩いて行く。隅田川と荒川に囲まれた細長い地形を行く。左右どちらを見ても川が流れている。

鹿浜橋をわたり対岸にうつったら、

首都高を横目に、上流に向かって歩くとほどなく到着。

田畑などがある公園だが規模は大きくは無い。ベストシーズンは河川敷にチューリップ畑が出現する春か、コスモス畑が出現する秋。

コスモスの奥に見える水門

なお、公園は青門からは徒歩30分ほどかかる上に、近くに駅は無い陸の孤島ではある。足腰に自信の無い方は、帰りはバス利用が無難かもしれない。

都市農業公園の様子はコチラ

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畑の向こうに見える首都高

赤羽駅界隈

水門周辺にとどまらず、赤羽駅周辺のスポットを取り上げた。

赤羽駅界隈の詳細はコチラ

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住所・飲食など

住所
〒115-0042 東京都北区志茂5丁目41

費用
無料

飲食
岩淵水門ちかくには飲食店はほとんど見当たらない。赤羽駅周辺で食べるか、都市農業公園まで歩けばとれたて野菜を使ったレストランもある。

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